駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

『Alma de Tango タンゴの魂2023』

2023年01月31日 | 観劇記/タイトルあ行
 イイノホール、2023年1月28日16時半。

 アンドレス・リネツキー楽団を招聘しての演奏、ダンス、歌のタンゴ公演。プロデューサー、構成、演出/高橋正人。全1幕。

 前回が楽しすぎたので、今回も大空さんゲスト回にいそいそと出かけてきました。
 楽団はピアノがアンドレス・リネツキー、ヴァイオリンがウンベルト・リドルフィ、バンドネオン/ラミーロ・ボエロ、コントラバス/パブロ・リカルド・グスマン。眼鏡率が高くて萌えました(笑)。ヴァリオリンがステージ前面に出ての、ジャズみたいな多彩なアレンジのカデンツァを聞かせた「ジェラシー」が超絶素敵でした。ピアソラ・メドレーももっと長く聴きたいくらいに素敵でした。しかし演奏時のバックに移る作曲家の写真はともかく、ブエノスアイレスの街の風景らしき写真が前回と同じだったのは芸がなさすぎると思うよ演出…
 シンガーはパウラ・カスティニョーラ。最初が金で次が赤のドレス…だったかな? ラインナップでは黒のドレスに着替えて出てきてくださって、さすが!と思いました。「ゴッドファーザー愛のテーマ」がよかったなー!
 村野みりとエマニュエル・ドス・レイスのカップルは長身の美男美女で、華やかで軽やか。1曲目がピンク、次が赤のドレスで、男性はタキシードやスーツが多いけれど1曲目がシャツにサスペンダー、ハンチングみたいなザッツ・パリジャン!なお衣装で、村野さんもボブカットが素敵で娘役さんみたいで、見とれました。
 続く美翔かずきとダビッド・レギサモンは、1曲目が黒と金で2曲目が銀に裾が白みたいなドレスだったかな? これが素敵だったなー! このリーダーも次の天緒圭花の相手のエセキエル・ゴメスも、ヒールがなくてもパートナーの女性より背が低く、小太りと言ってもいいおじさまなんだけど、めっちゃ踊れるし動きもキレキレ!というのがまたたまらないんですよね。天緒さんは現役時代ぶりに観ましたが、やはりタンゴをやっていたんですねー。1曲目が恋人がデートに遅れてやってきてキレる、みたいなお芝居仕立てのものでとてもチャーミングでした。
 本場カップルはミリアム・ラリシとレオナルド・バリオヌエボ。1曲目が透け方が絶妙な黒のドレスで、次は豹柄みたいな模様の入った金だったかなあ? とにかく女性のボディのあの肉厚感はなかなか日本人には出せないんですよねー。そしてお互いに意外と相手を見ない、ずっと足下を見ているような踊りだったのも印象的でした。
 今回も狭いステージを4組でユニゾンで踊る1曲があり、優雅でスリリングで堪能しました。
 フィギュアスケート選手だった浅田舞が今回タンゴ初挑戦ということでしたが、紫のドレスも素敵で、ドラマチックな振付を存分に表現していて、とても素晴らしかったです。ダンスの優劣は私のような素人には全然わからないので、もちろん現役時代に氷上で踊っていたしそういうトレーニングも積んでいたということもあるのでしょうが、見せ方も上手くて遜色なく、トリにふさわしい出来でした。
 でも大トリはミリアム&レオナルドで「リベルタンゴ」で圧巻!という構成の上手さなんですけどね。
 カンタンテの大空さんは3曲。ブルーの、肩は出すけど身体の線は出さない素敵なドレスで、しかし残念ながら今回もお召し替えナシ。ややワイルドめに仕立てたヘアスタイルがとてもお似合いでした。「迷子の小鳥たち」「最後のコーヒー」「想いの届く日」で、うち2曲はCD「Canto」にも収録されていますが、より情熱的だったような…収録ではリネツキー楽団の演奏に歌を乗せたんだそうで、打ち合わせなどもリモートだったので、今回はこうしてあえて嬉しい、といった紹介もありました。ニコニコしてくれるリネツキーさんが可愛く、「グラシアス」だけで乗り切る大空さんがキュートでした(笑)。
 贅沢な時間を持てた、優雅な週末になりました。





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