シアタークリエ、2012年1月18日マチネ。
ミュージカルの女王エセル・マーマンの一生を描く、クラブ・スタイルのミュージカル・ショー。
作・演出・振付/宮本亜門、訳詞・歌唱指導/大場公之、音楽監督・編曲/深沢桂子。1987年に初演された宮本亜門のデビュー作。10年ぶりの再演。
オリジナルキャスト(諏訪マリー、田中利花、中島啓江)、ファビュラスキャスト(浦嶋りんこ、シルビア・グラブ、エリアンナ)、ニューキャスト(樹里咲穂、西国原礼子、Miz)とありましたが、樹里ぴょん目当てでニューキャスト版を観ました。
タイトルくらいしか知らなくて、「マーマン」なんて英単語知らないなあとか思っていたのですが、エセル・マーマンのことで、「I GOT RHYTHM」の歌詞「I got my man」をモジってあるのですね。
私はエセル・マーマンも『ガール・クレイジー』や『エニシング・ゴーズ』のオリジナル主演女優である、ということの知識くらいしかなくて、歌も聴いたことがないという不勉強さでしたが、でも楽しかったです。
キャスト3人、ピアニストふたり(ファビュラス、ニュー版では中條純子、大隅一菜)だけで、でもとってもお洒落な舞台で鮮やかなことこの上ない!
25年前に日本でこんなお洒落でインパクトのあるオリジナル・ミュージカルができていたんですねえ。まあ楽曲はアリモノかもしれないけれど、編曲のワザはすごいものです。
3人がエセルの生涯を歌い踊るというので、若いころ・バリバリのころ・晩年、とかに別れて演じ分けるのかと思っていたのですが、そうではなくて3人一緒に出てくるんですね。そしてほぼ出ずっぱり。正味90分の舞台ですが、こりゃ大変だ。でもとてもおもしろい趣向でした。
3人はエセルになるのを争ったり、3人一緒にエセルになったり、誰かがライバルになったり夫になったり親になったりする。そして、プログラムに役者の生身が出てしまう作品、とあってなんのことかいなと思っていたのですが、3人はエセルを演じつつもエセルの生涯を解説する女優、でもあり、その部分ではしょっちゅう「樹里ぴょん」とか「レイチェル」とか呼び合っていて、素のキャラクターも生かして舞台が進行するんですね。それもおもしろい。
10年ぶりの再演ということで歌詞が現代的に変更されている部分もあるようですし、他の版はまたそれぞれキャストに合わせた細かい改変がされているのではないかなあ。そういうところも楽しかったです。
とりあえず樹里ちゃんは宝塚歌劇出身、元男役であること、関西人であることが活用されていました(^^)。「ショーほど素敵な商売はない」では背負い羽とシャンシャンまで出てきましたからねー!
そして…いかに樹里ちゃんしか見ていなかったかというと、途中まで西国原さんとMizさんを混同していました私…というか間違えていました。
樹里ちゃんの基本立ち位置は下手。一番背が高くて、スリットががっと入ってはいますがすとんとしたラインのピンクのワンピース(大きなお団子ヘアがチャーミングでした!)。
基本的にセンターなのが、ちょうと背の高さが真ん中で、顔が濃くてちょっとむっちり目の人、スカートがふわりと広がった赤いドレス。
上手に立つのが、一番背が低くてやたらと「マジ」とか言うヤンキーキャラ、スモーキーな黄色というかオリーブ色みたいなホルターネックのドレス。
なので私はこの小さい人が西国原さんかと思っていたのですよ…SDN48だもんね、この中では若いんだよね、そしてアイドルってたいてい小さいよね…みたいな。
ところがすみませんこれがMizさんでした。パンチあるシンガーなのですね。
となるとセンターが西国原さん…失礼ながら濃すぎる…! 春にはSDN48も卒業だそうですが、そうだよ舞台女優さんになった方がいいよ、そらSDNもライブ主体だろうけどとにかくテレビアイドルには向かないよ…と思ってしまいましたすみません。でもこれが初舞台! 素晴らしい。
オーディションをちゃんと通っただけあって、本当に3人とも達者でまったく危なげがなく、歌もダンスも客席いじりも鮮やかで素晴らしかったです。
いろいろくるくるしながら3人で舞台は進みますが、終盤に大曲をひとりずつ歌うのもよかった。ここから衣装チェンジ(重ね着しただけだけど)あり。
でも3人で歌うときもさすがとても良くて、ハモりも美しいんだけど、ハミングでコーラスをつけるのがゾクゾクするくらい素敵でした。
楽しくて手拍子が打ちたくなるのですが、スローダウンしたりテンポチェンジしたときが気恥ずかしくて、あまりしませんでしたすみません…
でも拍手は惜しみなくしてきたよ!
宮本さんはプログラムで「今の時代には合わないのではないか」と語っていますが、格別ハードなテーマやメッセージがある作品ではないと私は思いましたし、エセルの一生はある意味で普通というか、普遍的なのではないかなーと思いました。楽曲が古くなっていることもないし(編曲や訳詞が上手いのかもしれませんが)、いいキャストを得て再演を繰り返していってもいいのにな、と思いました。
ちなみに劇団四季のミュージカルでは、もちろん観ていないものもいくつかありますが、私は『クレイジー・フォーユー』が一番好き。なので縁がありますね。
そして『アニーよ銃をとれ』は未見なのでした。観てみたい。そして『エニシング・ゴーズ』が久々にまた観たいなあ…
ミュージカルの女王エセル・マーマンの一生を描く、クラブ・スタイルのミュージカル・ショー。
作・演出・振付/宮本亜門、訳詞・歌唱指導/大場公之、音楽監督・編曲/深沢桂子。1987年に初演された宮本亜門のデビュー作。10年ぶりの再演。
オリジナルキャスト(諏訪マリー、田中利花、中島啓江)、ファビュラスキャスト(浦嶋りんこ、シルビア・グラブ、エリアンナ)、ニューキャスト(樹里咲穂、西国原礼子、Miz)とありましたが、樹里ぴょん目当てでニューキャスト版を観ました。
タイトルくらいしか知らなくて、「マーマン」なんて英単語知らないなあとか思っていたのですが、エセル・マーマンのことで、「I GOT RHYTHM」の歌詞「I got my man」をモジってあるのですね。
私はエセル・マーマンも『ガール・クレイジー』や『エニシング・ゴーズ』のオリジナル主演女優である、ということの知識くらいしかなくて、歌も聴いたことがないという不勉強さでしたが、でも楽しかったです。
キャスト3人、ピアニストふたり(ファビュラス、ニュー版では中條純子、大隅一菜)だけで、でもとってもお洒落な舞台で鮮やかなことこの上ない!
25年前に日本でこんなお洒落でインパクトのあるオリジナル・ミュージカルができていたんですねえ。まあ楽曲はアリモノかもしれないけれど、編曲のワザはすごいものです。
3人がエセルの生涯を歌い踊るというので、若いころ・バリバリのころ・晩年、とかに別れて演じ分けるのかと思っていたのですが、そうではなくて3人一緒に出てくるんですね。そしてほぼ出ずっぱり。正味90分の舞台ですが、こりゃ大変だ。でもとてもおもしろい趣向でした。
3人はエセルになるのを争ったり、3人一緒にエセルになったり、誰かがライバルになったり夫になったり親になったりする。そして、プログラムに役者の生身が出てしまう作品、とあってなんのことかいなと思っていたのですが、3人はエセルを演じつつもエセルの生涯を解説する女優、でもあり、その部分ではしょっちゅう「樹里ぴょん」とか「レイチェル」とか呼び合っていて、素のキャラクターも生かして舞台が進行するんですね。それもおもしろい。
10年ぶりの再演ということで歌詞が現代的に変更されている部分もあるようですし、他の版はまたそれぞれキャストに合わせた細かい改変がされているのではないかなあ。そういうところも楽しかったです。
とりあえず樹里ちゃんは宝塚歌劇出身、元男役であること、関西人であることが活用されていました(^^)。「ショーほど素敵な商売はない」では背負い羽とシャンシャンまで出てきましたからねー!
そして…いかに樹里ちゃんしか見ていなかったかというと、途中まで西国原さんとMizさんを混同していました私…というか間違えていました。
樹里ちゃんの基本立ち位置は下手。一番背が高くて、スリットががっと入ってはいますがすとんとしたラインのピンクのワンピース(大きなお団子ヘアがチャーミングでした!)。
基本的にセンターなのが、ちょうと背の高さが真ん中で、顔が濃くてちょっとむっちり目の人、スカートがふわりと広がった赤いドレス。
上手に立つのが、一番背が低くてやたらと「マジ」とか言うヤンキーキャラ、スモーキーな黄色というかオリーブ色みたいなホルターネックのドレス。
なので私はこの小さい人が西国原さんかと思っていたのですよ…SDN48だもんね、この中では若いんだよね、そしてアイドルってたいてい小さいよね…みたいな。
ところがすみませんこれがMizさんでした。パンチあるシンガーなのですね。
となるとセンターが西国原さん…失礼ながら濃すぎる…! 春にはSDN48も卒業だそうですが、そうだよ舞台女優さんになった方がいいよ、そらSDNもライブ主体だろうけどとにかくテレビアイドルには向かないよ…と思ってしまいましたすみません。でもこれが初舞台! 素晴らしい。
オーディションをちゃんと通っただけあって、本当に3人とも達者でまったく危なげがなく、歌もダンスも客席いじりも鮮やかで素晴らしかったです。
いろいろくるくるしながら3人で舞台は進みますが、終盤に大曲をひとりずつ歌うのもよかった。ここから衣装チェンジ(重ね着しただけだけど)あり。
でも3人で歌うときもさすがとても良くて、ハモりも美しいんだけど、ハミングでコーラスをつけるのがゾクゾクするくらい素敵でした。
楽しくて手拍子が打ちたくなるのですが、スローダウンしたりテンポチェンジしたときが気恥ずかしくて、あまりしませんでしたすみません…
でも拍手は惜しみなくしてきたよ!
宮本さんはプログラムで「今の時代には合わないのではないか」と語っていますが、格別ハードなテーマやメッセージがある作品ではないと私は思いましたし、エセルの一生はある意味で普通というか、普遍的なのではないかなーと思いました。楽曲が古くなっていることもないし(編曲や訳詞が上手いのかもしれませんが)、いいキャストを得て再演を繰り返していってもいいのにな、と思いました。
ちなみに劇団四季のミュージカルでは、もちろん観ていないものもいくつかありますが、私は『クレイジー・フォーユー』が一番好き。なので縁がありますね。
そして『アニーよ銃をとれ』は未見なのでした。観てみたい。そして『エニシング・ゴーズ』が久々にまた観たいなあ…