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散財日記

2020年04月04日 | CD批評
Bill Evans 「VANS JOINT」
良い中古盤が出るのを待ってついに入手。2008年ドイツ・デュッセル(ドルフ)とケルンでのライブ盤。良い中古盤が出るまでアラートを数年(!)見続けるも、時間の経過とともに中には聴いてもいないのに不思議と購入意欲が減退するCDも多いが、待ち続けていても結局は正価でも入手できない、もしくは異様なプレミアムがついてしまうというものもあり、実に購入タイミングは難しく、本CDも一時は1万5千円程度に急騰していて失禁寸前だったのだが、運よろしく千円アンダーで購入。Bill Evansといえばピアノが圧倒的(と言っては失礼だが)に有名ながら、個人的には圧倒的にサックスのBill Evansでしょ。本CDは①ベースがMark Egan、ドラムはDave Wecklというリズムセクション、②バックにビックバンド編成(内声=Voicingに職人的ヒネリあって密かに楽しめる)あり、というのがポイント。従来、Dave Wecklってストレートすぎてグルーヴィーでないためかあまり好みでなかったが、老齢化するにつれて音楽的になってきていて好ましい。1曲目からかなり派手なソロがあるが、ライブ録音のためか、明らかにEganが音符数足りないでしょ(Eganが途中32分音符のパラディドル中で見失っている感あり)というチャレンジングなソロを展開していてなんとも微笑ましい。聴いている方がハラハラするというのもワザのうち。Mark Eganも写真を見るとペデュラの5弦だが、バルトリーニっぽいファットなサウンドがよろしい。末筆ながら当然Billもよし。昔はブレッカーを意識したフレーズ(とは言ってもその元はコルトレーン?)もあり、かつては「そんなに気負いなさんな」という感じだったが、こちらも錬成されてきている感あり。ライブ盤だが独放送局の技術のためか音良し。

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