作品情報⇒https://moviewalker.jp/mv81465/
以下、上記リンクよりあらすじのコピペです(青字は筆者加筆)。
=====ここから。
自ら命を絶った若き女性ベラ(エマ・ストーン)は、天才外科医ゴドウィン・バクスター(ウィレム・デフォー)によって胎児の脳を移植されたことで奇跡的に蘇生する。
世界を自分の目で見たい、という欲望に駆られたベラは、放浪者の弁護士ダンカン(マーク・ラファロ)に誘われるまま壮大な大陸横断の冒険に繰り出していく。子どもの目線で世界を見つめる彼女は、旅のなかで平等と自由を知り、時代の偏見から解き放たれていく。
=====ここまで。
ヨルゴス・ランティモス監督作品。
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もうさんざんネット上で感想が書かれているので今さら感半端ないのだけれど、一応、備忘録的に感想を書きます。
オスカー4冠って、何で受賞したのかな? と調べたら、エマ・ストーンが主演女優賞で、あとは美術や衣装、メイクで受賞しているとのこと。確かに美術は凄かった。
「バービー」との2本立てで、1本目に「バービー」を見て、何となくウンザリしていたので、2本目の本作も乗り切れるだろうか、、、と心配しながら見始めた。で、いきなり脳移植かよ、と。あんまり本作の予備知識なかったので、、、。
脳移植ってんで、マンガ「ブラック・ジャック」を思い出してしまっていた。私は「ブラック・ジャック」大好きで、あのマンガには脳移植の話がいくつかあったが、いずれも本作みたいに医学実験的なお話ではなかった。フィクションで映画なんだからと言えばそれまでだが、「ブラック・ジャック」と比較してしまい、生命の尊厳を悪気なく蹂躙している感じがどうにもイヤだなぁ、という嫌悪感を禁じ得なかった。もちろん、ランティモス監督は、脳移植をするゴッド、というか医学に対する批判的眼差しで描いているのだが。
それで着いて行けなくなったというわけではないし、一応興味深く見ていたのだが、中盤に掛けては、脳内に心の声「ナニコレ、、、? 女はセックスの洗礼を受けずして大人にならんてか??」が渦巻いた。私はこの歳になって、今更だけど、“何なら生理もセックスも私の人生になくて良かったんですけど……”と日々感じているので、余計にね。
話題のてんこ盛り性描写シーンもねぇ、、、。セックス描写って、ほぼワンパターンなので飽きるんだよね。こっちはポルノ映画見に来てるわけじゃないんだからサ。必要性を感じられれば良いのだけど、エマ・ストーンの裸のシーンのほとんどはカットしても展開に問題ないでしょ? 冗長感否めず。
あっという間に知能を獲得したベラは、その後、自分の過去(ヴィクトリアという名であったことや、夫に虐げられていたことなど)を思い出して、改めてその忌まわしい過去と決別し、ベラとしての自身を取り戻す、、、というのは、一応、フェミ的に女の自立を描いたハッピーエンディングなのだよね。
医者になったベラが、元夫にヤギの脳を移植して、元夫が四つ這いで庭を歩き回る画は、滑稽ではあるが面白いとは思えなかった。理由は冒頭に嫌悪感を覚えたのと同じだと思う。
医者に造られた女が、あれがありこれがありして、結局、自ら医者になりました~! っていうブラックファンタジー・コメディだと割り切って見れば、そこそこ楽しめるのだろうケド。
実在の都市の名前が章立てのように出て来るけど、かなり非現実空間的なセット(CG?)で、見た目に楽しい。時代考証とかもゼンゼン無視なんだろうけど、ファンタジー仕立ての美術はオスカーゲットも納得。
エマ・ストーンは主演女優賞だったらしいのだが、申し訳ないけど「体当たり演技賞」だったんじゃないか。私はこのブログでも、脱ぎ惜しみする女優は好きじゃないと何度か書いて来たが、ムダ脱ぎする女優もあんまり好きじゃない。もちろん、監督の演出次第だから、女優の意向がどれくらいあるのかは分からないが、脱げばいいってもんでもないでしょ。本作での主演女優賞は、どう見ても、あんだけ全裸晒して頑張ったんだから、、、という感じがしてしまうのだよね。他のノミネート作品を見ていないので、的外れかもしれないけど。
エマ・ストーンの眉毛が気になって仕方がなかった、、、。