平成18年に60歳を迎える。六十と縦に書くと傘に鍋蓋(亠)を載せた形である。で、「かさぶた(六十)日録」
かさぶた日録
お花見の“はしご”-慶寿寺
(昨日の続き)
島田の慶寿寺には市の天然記念物のシダレザクラの「孝養桜」がある。花見の“はしご”で2番目に寄った。島田の大津通りを北上し、千葉山に登る道への分岐の少し先の左手に、桜の花に囲まれて慶寿寺がある。
(慶寿寺の石像の仁王)
慶寿寺は石段を登った上にある。登り口の両側に風化した石像が一対置かれている。これは仁王像ではないか。半月前に指宿今和泉で石造りの仁王像を見て、石造りの仁王像など鹿児島にしかないと考えていた。ところが、静岡のこんな近い所にあったとは驚きであった。この調子では全国にあるのかもしれない。
(ショウジョウバカマ)
本堂前に推定樹齢95年と書かれたハクモクレンの古木があった。花は散りはじめていて、今年は遅かった。近くだから季節にこの花を見るためだけに来ても価値がある。大師堂の裏側に回ると土の斜面にショウジョウバカマ(猩々袴)が群生していた。これだけの群生を見るのは初めてである。柵を作って保護されているようである。
その土の斜面の上の道を登って、お寺の裏側に回り込むとあたり一面に桜の花盛りで、お寺のすぐ背後に見覚えのある「慶寿寺のシダレザクラ」があった。前回は冬枯れの時期に巨木ということで見に来た。案内板によると、目通り周囲3.5m、高さ14m、枝張り18mで、開花は普通の桜より一週間程早いと記されている。県の天然記念物に指定されている。今年は開花時期が一斉になってしまったようだ。主幹はとうに切り落とされて朽ち、従幹が大きく育って現在の樹の主たる部分になっている。衰えたりと言えども花が咲くとぱっと華やかになる。
駿河守護となった今川範氏は、駿河に進出する前に慶寿寺に居館を築いた。その折り、範氏は父範国の遺徳と仏恩に感謝し、シダレザクラを植えたといわれ、別名「孝養桜」と呼ばれている。初代が350年前に枯れてしまい、現在のものはそのとき枝分した二代目だという。だから二代目の樹齢は350年、樹勢の衰えが心配されて、2年前には慶寿寺下の駐車場のそばに三代目の「孝養桜」が植えられた。(明日へ続く)
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