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21世紀はバラ色の世紀だった筈

牧之原市 油田の里公園
11月16日、掛川図書館文学講座、文学散歩にて

万博(前回)が大阪で開催された1970年。会社に入社してしばらく経った頃の話。当時、定年は55歳、自分が定年を迎えるころに、21世紀を迎えると計算して思った。自分は2000年には54歳になるからだ。戦争に明け暮れた20世紀は、当時、冷戦の真っ只中ながら、世界は鎮まり、日本は高度成長に沸いていた。人類は馬鹿ではないはずで、戦いの20世紀の反省から、21世紀はさぞ平和なバラ色の世紀になるだろうと思っていた。

1989年 、ベルリンの壁が崩壊し、1991年 にはソビエト連邦が消滅し、冷戦時代は終焉を迎えた。1993年 、EU発足、いよいよ世界は平和に向かっていると信じて疑わなかった。

21世紀を迎え、定年は60歳に伸びていた。平和になるはずの21世紀は、期待に反して、戦いが20世紀よりも頻繁に起きている。終わったはずの冷戦は、却って国々のたがを外してしまったように見える。期待は大きく外れた。

今、人類は、地球は、どこへ向かおうとしているのだろう。

読書:「砂時計 警視庁強行犯係捜査日誌」 香納諒一 著
読書:「白鶴亮翅」 多和田葉子 著
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