はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

「ああ川柳」

2010-08-28 15:38:35 | 岩国エッセイサロンより
2010年8月27日 (金)
 岩国市  会 員   樽本 久美

 川柳を始めて5年。だんだん奥深さが分かり、最近は毎月の定例会で作るのが精いっぱいだ。たった17文字に思いを入れることの大変さを痛感する。全日本の川柳大会に投句した「渡る」が、なんと入選した。あまり悩まずに作った句だった。新聞の「季語刻々」を読み、毎日切り抜きをしたことが良かったのかな。

 本当に「継続は力なり」である。何でも近道はない。その旬は『信号で手をあげているランドセル』。主人に見せると「小学生が作った句だな」と。それでいいのだ。誰でも分かりやすい句が私の理想なのだ。
   (2010.08.27 毎日新聞「はがき随筆」掲載)岩国エッセイサロンより転載

生きることば

2010-08-28 10:42:34 | はがき随筆
 人が生きることは生やさしいものではない。スポーツに限らず、すべての職業は準備や練習はもちろん、試合や仕事そのものに忍耐と克己心が伴う。いつも自分との戦いが求められる。
 テレビで見る鳥獣の常時外敵を意識しながらの子育てのたくましさに、我が幼児の養育を放棄し死亡させる様を重ね、誰かに相談や救助を求める手段は考えられなかったかと思う。自分だけ楽しく生きようとする浅ましさは、畜生にも劣るのでは。
 上を見たら限りがない。高望みせず普通の人間の生き方でよい。苦しみに打ち勝つたくましさだけは忘れてならない。
  薩摩川内市 下市良幸(81) 2010/8/28 毎日新聞鹿児島版掲載