過ぎ去った日々が懐かしく夕食時、夫に話す。すると「昔話は嫌い」と。出された料理を当然の態度で食べる。準備に忙しい私を気遣う様子はない。さらに好き嫌いを言い、会話も途切れ気分落ち。明朝、夫に一言。「人生は慰め、励まし相手を盛り上げてこそよ」と言うと、「金も必要だね」だって。「金は神の恵みだし、あんたにも助けられた」と諭す。心に通じたか、笑顔になり機嫌が良い。8月、盆が近づき、実家の草刈りを依頼され、草刈り機持参で出発する夫に「仕事ができることに感謝して猛暑に気をつけて」と見送ると「わかった」と潔い。
鹿児島県肝付町 鳥取部京子(78) 2018/10/11 毎日新聞鹿児島版掲載
鹿児島県肝付町 鳥取部京子(78) 2018/10/11 毎日新聞鹿児島版掲載