孫たち5人のにぎやかな声が飛び交う大型連休の最中の電話であった。鹿児島版に載った私の随筆が、2012年の年間賞に決まったことを知らせる毎日新聞社からの連絡だった。耳の奥深くでひとごとのように聞き、答えている自分がいた。
受話器を置きしゃがみこんだ。今のは夢、いや確かに取材とか表彰式とか電話の言葉を思い返す。次第に全身の血が逆流するような興奮と喜びに震えた。
しばらくして立ち上がり「年間賞だって」。こみあげる思いで、やっと家族に伝えた。数日後、「ばあちゃんが載ってる」と喜ぶ孫たちと新聞を囲んだ。
出水市 塩田きぬ子 2013/7/31 毎日新聞鹿児島版掲載
受話器を置きしゃがみこんだ。今のは夢、いや確かに取材とか表彰式とか電話の言葉を思い返す。次第に全身の血が逆流するような興奮と喜びに震えた。
しばらくして立ち上がり「年間賞だって」。こみあげる思いで、やっと家族に伝えた。数日後、「ばあちゃんが載ってる」と喜ぶ孫たちと新聞を囲んだ。
出水市 塩田きぬ子 2013/7/31 毎日新聞鹿児島版掲載