年末、息子と孫息子が帰省した。私はその頃、足首捻挫と両手のけんしょう炎の痛みで動けない状態だった。「お母さんはゆっくりしてていいよ」と息子は毎日、家事や雑用を懸命にやってくれた。朝食では甘めの卵焼きに元気をもらい、昼食はおいしいチャーハンを作ってくれた。そして血行をよくするようにと足湯も準備してくれる。バラの香りのお湯に足を入れると最高に幸せな気分。至れり尽くせりの心遣いに感謝感激の日々だった。そして正月4日、2人は早朝に上京していった。食卓には優しさがぎっしり巻かれた卵焼きが置いてあった。
鹿児島市 竹之内美知子 2013/2/28 毎日新聞鹿児島版掲載