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書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

大和和紀 『ベビーシッター・ギン!』 6-8 

2005年01月26日 | コミック
 ギンは魔法が使えると自称する。メリー・ポピンズなら当然ではある。しかし最初は催眠術ぐらいのものだったのが、だんだん本当の魔法使いになってきた。タイムスリップまでするようになった。路線が変わっている。
 この漫画は、ギンはいわば狂言回しで、ギンが働きに行く先の夫婦あるいは一家が本当の主人公である。しかし子育てに苦労している家庭という大前提があるので、夫婦の年齢をはじめ、最初から可能なバリエーションに限界があった。作品舞台の設定が狭いと、長く続ける場合、途中で基礎の設定を変えないと行き詰まってしまう。高橋ツトム氏の『スカイハイ』が『スカイハイ 新章』へと変化したように(2004年4月19日欄『スカイハイ 新章 2』)。

(講談社 2003年4月) 
(講談社 2004年1月)
(講談社 2004年11月)


 ▲趙紫陽氏が生前二回にわたって共産党に党脱退の申請を行っていたという報道を見た。これが事実だとすれば、私の19日の発言のうち「“真正の民主主義者”なら共産党に留まっていたりするまい」のくだりは、取り消さねばならない。
 しかし北京在住の劉宗正という人が、「なぜ国民に向かって『私は共産党を脱退する』と公に発表しなかったのか」とコメントしている(「喊出推翻共産暴政――致趙紫陽家人信」、『曹長青網站』2005年1月25日掲載)。それが不可能な境遇だったのかもしれない。しかし林思雲氏の「趙紫陽は中国共産党内の民主派か」と曹長青氏の「ミロヴァン・ジラスと趙紫陽の差」を訳し終えたあとでは、本当に己の声を外部へ伝える術はまったく無かったのか、無かったのは何が何でもそうするという意思のほうではなかったのかと、どうしても思ってしまう。