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書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

黄宗羲著 沈善洪主編 『黄宗羲全集』 9

2013年10月31日 | 自然科学
 黄宗羲の暦算関係(暦学・天文学・数学)の著作をまとめてある。

 『暦学假如』
 『授時暦故』
 『日月経緯』(新推交食法)
 
 これらの著作から判ることは、黄が中西両方の暦算に通じていたということ、そして顧炎武とは異なり、知っているだけではなく自ら計算できたということである。著作中、計算と数字の羅列が続く箇所が多い。数学的頭脳の持ち主だという印象を強くうける。
 巻末に呉光という人が「黄宗羲遺著考(五)」という論文を書いておられるが、その「二 暦算著作考」は、非常に教えられるところが多い。

(中国 浙江古籍出版社 1992年12月第1次印刷 1993年11月第2次印刷)