書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

岡田英弘 『岡田英弘著作集』 4 「シナ(チャイナ)とは何か」

2014年06月27日 | 東洋史
 漢人の公に対する意識、公私の峻別は、われわれ日本人のものとまったく異なる。漢人にとって公とは、私腹を肥やすための手段である。 (「第Ⅰ部 シナ文明とは何か」同書103-104頁)

 後半部分、私なら「支配者の私であり、従って己の私腹を肥やすための口実もしくは手段にすぎない」となる。氏の言と私のそれと、最も大きな違いは、「支配者の私であり」とワンクッション入るところだが、ここで氏と私の意見は本質的な差異を示すのかどうか。
 まだ読中、以上中間報告。

(藤原書店 2014年5月)