書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

王應麟 『困學紀聞』卷一

2017年01月14日 | 東洋史
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 危者使平,易者使傾,易之道也。處憂患而求安平者,其惟危懼乎!

 最初からいきなり、人類共通普遍の法則であるはずの思考の原理をほぼ全否定する発言がでてくる。
 いま“ほぼ”と言ったのは、続く「故《乾》以惕無咎,《震》以恐致福。」の“故”は、それを「ゆえに」と解するにせよ、あるいは「というのは~であるから」と解するにせよ、充足理由律がここには存在している証拠であるからだ。