書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

マーク・エリオット著 柳澤明訳 「中国第一歴史档案館所蔵内閣・宮中満文档案概述」

2017年07月07日 | 東洋史
 『東方学』85、1993年1月掲載、同誌147-157頁。

 清代中国史の研究者は、国籍を問わず、満洲語を知らなくても仕事の結果には何ら相違をもたらさない、という考え方に慣らされている」のは何故かについて、その答えとして、「多数の優れた学問的業績が、満洲語を用いずに成し遂げられたという事実である。だとしたら、なぜそんなものにこだわるのか? (原文旧漢字)

 と、著者の思想からすれば反語的に、きついことが書いてある。