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書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

手塚治虫 『ミッドナイト』 4

2007年01月25日 | コミック
 昨年11月12日の第2・3巻以来、ようやくこの最終巻を読む。第1巻を読んだのはそれよりさらに1か月前の10月19日だから、漫画の文庫本4冊を読了するのに3か月かかったことになる。
 この文庫版で初めて収録されたという最終回(ブラック・ジャックが登場する)に、仰天。

(秋田書店秋田文庫版 2002年3月7版)

宮崎駿 『風の谷のナウシカ』 全7巻

2006年12月02日 | コミック
 初めて最後まで読む。映画とはくらべものにならないほど、作品世界が広く、かつ深い。厳しくもある。テトが死ぬ。ユパも、死なねばならない。
 この漫画版(1982-1994年)は、映画版(1984年)とはパラレルワールドと言っていいほどに、作品世界の設定や登場人物の性格が異なっている。しかし作中、登場人物が映画版とほとんど同じセリフを口にする場面が、いくつかある。
 例えばクシャナ。

  “しょせん血塗られた道だ” (映画)
  “しょせん・・・・・・血塗られた道か・・・・・・” (漫画/第7巻67頁)

 この二つのセリフの“重さ”の差が映画版と漫画版の“重さ”の差を端的に示していると、私には思える。

(徳間書店 1999年6月71刷ほか)

▲「今週のコメントしない本」は明日にまわします。

荒木飛呂彦 『STEEL BALL RUN』 10

2006年11月09日 | コミック
 この『ジョジョの奇妙な冒険』第7部の主人公ジョニーは、ジョナサンが本名であることがこの巻で明らかになる。つまりジョナサン・ジョースター、第1部のジョジョと同じ名前。
 まさに世界は一巡りした。

(集英社 2006年11月)

▲「BBC NEWS」, Wednesday, 8 November 2006, "Domestic issues swing it for Democrats"
 →http://news.bbc.co.uk/2/hi/americas/6126176.stm

 英語もいいし、米国中間選挙に関して、備忘・参考のためメモ。

▲「Economist.com」, Nov 8th 2006, NEW YORK, "The mid-terms: Democrats triumph"
 →http://www.economist.com/daily/news/displaystory.cfm?story_id=8131440&top_story=1

 同上。

西村ミツル原作 かわすみひろし漫画 『大使閣下の料理人』 1-24

2006年10月30日 | コミック
“料理に国境はありません/ただひたすらおいしい料理を作り続けること/それが僕の矜持であり誇りです!・・・・・・食べた人が心の底から喜んでくれる料理を作りたい/この気持ちが僕の大和魂です!” (第19巻 「呉越同舟」)

 主人公のこのせりふを読みたさに、第1巻から再読したのである。
 このせりふの剛毅さは古色蒼然たる“男らしい”、“勇敢な”、“愛国者”たちには、到底解らないであろう。

 「奴は敵だ」
 「敵は殺せ」
 「敵を殺さない奴は殺せ」

 愛国者なるものは、この三つのルールしか理解しないらしい。そしてこのルールを、同胞に対しても適用する。 
 外国人は敵であり敵を殺すことが愛国的であるとするのが、愛国心のグローバル・スタンダードである。言い換えれば、人間の生命を平気で断つことを「男らしい」「勇気ある」もしくは「果断」などと賞賛し、国境の向こうにいる人間に対してそうすることを奨励するのが愛国主義=ナショナリズムと称ばれるものである。

 ああそれから――。
 ベトナム編を久しぶりに読み返した。それ以後のスケールや派手さはないが、やはり素敵だ。しっとりとしていて、可憐な華がある。

(講談社 2002年11月第11刷ほか)

▲「中央日報」2006年10月29日、「『独島はわが領土』の日本語歌詞が登場」
 →http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=81240&servcode=700§code=710

 韓国の典型的な目立ちたがり愛国者の言い草である。韓国語の歌詞を「日本人を殺せ」、日本語部分の歌詞は「日本人は死ね」にすれば、もっと「胸がじんとする」と思うから、次に作る歌は是非そうされるようお奨めする(一番お奨めなのは実際にご自分で日本人を殺してみることだと思うが)。

▲「中央日報」2006年10月30日、「『太陽、金正日将軍に忠誠を誓う』文発見」
 →http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=81263&servcode=200§code=200

 これも韓国の典型的愛国者といえるか(愛する国は北の)。逆らう奴は同胞でも容赦するな、か?

▲「MSN毎日インタラクティブ」2006年10月30日、「北朝鮮:軍事訓練 ミサイル発射など例年より強化」
 →http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20061030k0000e030066000c.html

 「敵は殺せ」の、剥き出し。

井上雄彦 『バガボンド』 24

2006年10月26日 | コミック
 日観が言ったのとは違った意味で、強すぎる。これ以上どう強くなるというのだろう。

(講談社 2006年10月)

▲「明報新聞網」2006年10月26日、「保釣出航解放軍東海演習」
 →http://www.mingpaonews.com/

“此次演習海域位於寧波和溫州之間,距釣魚島僅約300公里,亦即在釣魚島專屬經濟海域邊上。由於軍演時間正好碰上港台保釣人士到釣魚島宣示主權,軍演格外引起外界關注,並成為內地互聯網熱議話題,不少軍迷都將軍演與保釣行動相聯繫,認為帶有示威性意義”

 それにしても分かりやすい構図である。いったいどうしたわけだろう。両者の関係をここまであからさまに示してしまっては、今後、少なくとも日本では保釣運動を、“中国人市民の純粋で自発的な愛国運動”としては、もう誰も信用しなくなる。やり口があまりに粗雑にすぎて解せない。

▲「多維網」2006年10月26日、「台灣保釣首日無功而返」
 →http://www2.chinesenewsnet.com/MainNews/NorthAmerica/2006_10_25_12_9_33_455.html

 上記のそれはそれとして、これは、2004年、2005年あたりは「日本人は悪魔だ鬼だ畜生だ」という調子で、だから殺せと言わんばかりにアジりまくっていた「多維網」とは、とても思えぬ客観報道である。これまで「多維網」を海外の反体制“民主派”の中国人メディアだとばかりと思っていたが、案外中国政府の管制下にあるのかもしれない。

手塚治虫 『ミッドナイト』 1

2006年10月19日 | コミック
 無免許の深夜タクシー運転手の話。無免許の天才外科医も出てくる。

(秋田書店秋田文庫版 2001年5月12版)

▲「YOMIURI ONLINE」2006年10月19日、「母乳のダイオキシン濃度、90年代調査に比べ半減」
 →http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20061019i301.htm?from=main3
▲「明報新聞網」2006年10月19日、「廣州日售逾噸死大閘蟹 轉售食肆 牟利百倍」
 →http://www.mingpaonews.com/

 参考のため併記してメモ。

▲「大紀元」2006年10月18日、「中共『解放日本』密件曝光」
 →http://epochtimes.com/b5/6/10/18/n1491785.htm

 備忘のためメモ。

▲「多維網」2006年10月18日、「中日釣魚島爭端的背後」
  →http://www2.chinesenewsnet.com/MainNews/Opinion/2006_10_17_15_3_9_367.html

 10月16日欄、毛里和子/毛里興三郎訳『ニクソン訪中機密会談録』から続く。
 「多維網」のこの記事を書いたのは星島網評論員の林海東という人物だそうだが、「“海外の資源を入手できる方法は軍事的侵略のみ”などと思いこんでいる偏狭で時代遅れな」中国人の、格好の例である。
 こんな馬鹿な奴とは話す気にならない。

山田貴敏 『Dr.コトー診療所』 20

2006年10月19日 | コミック
 登場人物のキャラがどれもこれも、長い連載年月で培われた深みもあずかって、きれいに立っている。

(小学館 2006年11月)

▲「MSN毎日インタラクティブ」2006年10月19日、「北朝鮮:各地で『打倒帝国』80周年行事」
 →http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20061019k0000e030015000c.html

 備忘のためメモ。

▲The Taipei Times, Wednesday, Oct 18, 2006, "China building N Korea fence"
  →http://www.taipeitimes.com/News/world/archives/2006/10/18/2003332245

 備忘・参考のためメモ。

▲「中央日報」2006年10月18日、「盧大統領『北核、上手く管理すれば転禍為福も』」
 →http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=80910&servcode=200§code=200
 
 どう「上手く管理」するのかね。

▲「人民網日本語版」2006年10月18日、「国民党の連戦氏『国共協力は潮流と民意に順応』」
 →http://j1.peopledaily.com.cn/2006/10/18/jp20061018_64035.html

 連戦という人は韓国の盧武鉉大統領と同じくらい阿呆らしい。

▲「スポーツニッポン」2006年10月19日、「槇原敬之に『999』盗作騒動」
 →http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2006/10/19/01.html

 佐藤秀峰『ブラックジャックによろしく』は手塚治虫『ブラックジャック』を盗作したことになるのか?

BBC NEWS, Wednesday, 18 October 2006, "US undertakers admit corpse scam"
 →http://news.bbc.co.uk/2/hi/americas/6064692.stm

 おお恐わ。