今日のフィリピン魚はトラギス科のオジロトラギスParapercis xanthozona (Bleeker)です。
トラギス科魚類は近年、分類学的な再検討や、新種記載がよく行われているグループです。フィリピンには2属が分布しています。分布域はインド・西太平洋と広域に及び、日本でも沖縄などで見られます。
頭部には淡色の細線が多数ありますがこれは雄の特徴とされ、雌には見られません。
尾鰭の模様が特徴的です。中心部が白っぽく、その上と下に黒い斑点があります。
●コクテントラギス
1938年、高知県で漁獲された個体をParapercis xanthozona として、報告されたもの。その標本は焼失し戦後高知県から再度報告されたものの、この個体は現在カモハラトラギスとされるものとよく似ているそうです。しかし1938年の標本が無くなったため、比較検討ができず、コクテントラギスの和名は差し控えるべきとされました。その後Parapercis xanthozona は、2003年に日本から報告され、この種にはオジロトラギスという新和名が提唱されました。
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