魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ブリ属とその偽物

2010年10月10日 23時24分14秒 | 魚紹介

アジ科の魚でも特に大型になるのはブリ属の魚です。日本産は4種ですが、これらはまた美味な魚としてもよく知られています。

ブリSeriola quinqueradiata Temminck and Schlegelの成魚です。これは近くの市場で購入。重さ2.1㎏、体長536mm、全長638mmもある大型個体。これで780円は安いです。しかも養殖ではなく天然もの。これはなかなかうまい。

ということで我が家で2日間この刺身を味わいました。

ブリの特徴は、これ。中坊編(2000)で上顎上後角といういい方をしていますが、簡単にいえば上顎の後端です。それが角ばるのだそうです。ヒラマサは丸く、カンパチは成魚で丸く分厚くなる、とのこと。

ヒラマサは残念ながらあまり見たことがないのですが、最近は切り身さえあまり見ません。シガテラ中毒例もありますが、基本的には美味しい魚のようです。

カンパチSeriola dumerili (Risso)は日本からインド・太平洋域、そして大西洋にすむ種とされておりますが、かつては日本~インド・太平洋にすむものと、大西洋産のものが別種とされていた時代がありました。
その時の日本産のものの学名は
Seriola purpurascens (Temminck and Schlegel)でした。

カンパチも残念ながら天然ものの大型個体はあまり見なくなりました。養殖物や、「しお」とよばれる小型のものはよく出回っていますが・・・。回転寿司などのカンパチは殆どが養殖物といわれています。しかし本種に酷似した日本産のもう1種、ヒレナガカンパチは天然ものがよく出回っています。

ただし今はまだ養殖物が使われているだけでも「まし」といえます。かつては別の魚をカンパチと偽り並べていたこともありました。

不鮮明な写真で申し訳ないのですが、これがスギRachycentron canadum  (Linnaeus)です。スギはスズキ目スズキ亜目、スギ科で1属1種の魚です。沖縄や東南アジアで大量に養殖され一時「カンパチ」「クロカンパチ」という名で市場に出ていました。現在はこれらの呼び名はできなくなったため、「オキナワスギ」という商標(?)で出荷されているようです。このスギはコバンザメに近い仲間といわれています。

さてさて。ブリ属のうち、カンパチ・ブリは食べました。いつか、ヒラマサを食べてみたいです。もし食べられたらまたレポートします。

コメント (2)
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