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農を語る

自然にやさしい不耕起栽培

多古T-S水田のこと

2014-01-13 09:32:38 | 日本不耕起栽培普及会

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2007年から桜宮自然公園の駐車場側の三本入の最後の水田5セを借りていて湛水不耕起栽培を続けている。南北を杉林に囲まれ日当たりが3割は抑えられる。昨年は10aあたりで5俵程度の収量であった。3年目あたりからヘイケ蛍も飛来するようになった。ただ道路で谷津が切断され山からの湧き水が遮断されまた下の河川(栗山川)との生物の行き来も無い状態でダイナミックな変化は期待できない。それでも秋から水田に水が入ると2,3月にはニホンアカガエル、シュレーゲルアオガエルが産卵する。その数が半端でない。周辺に水場がないということで500,600といった卵塊である。そのことも関係があると思うがそれまで雑草に覆われ深い田んぼというイメージで前作者が明け渡したのにもかかわらず、以後しだいに岩澤信夫さんが言うように冬期湛水不耕起栽培のモデル水田となっている。ここに来ての変化は昨秋からモミガラ堆肥を光合成細菌で発酵させ散布したせいかアカウキクサが広がってきたことである。これまで藤崎さんの苗を使ったこともたびたびであったがアカウキクサが入り込むことは無かったのに大きな変化である。また田植え機やバインダーなどの機械が入るのにも下が柔らかであったが前日まで水を入れておいても大丈夫という不耕起のメリットも発揮できるようになっている。雑草としては6月以降に発生するコナギと冬にも繁殖するキシュウスズメノヒエ(ヤベイズル)、オモダカはほとんどなくなった。


香取市藤崎水田の正月風景

2014-01-10 20:16:30 | 日本不耕起栽培普及会

11月下旬ころからコハクチョウが10羽前後F-3水田で寝泊りをしているが、藤崎さんに聞くと警戒心が強く昼間は近寄ると逃げてしまう。ガンを守る会の荒尾さんのはなしだと福島・宮城の地域が凍結していないので今の所関東への飛来が少なく本埜村で500羽だそうです。干潟地区で200羽程度で香取までは今年は来ないのではないかと予想されるとのことです。藤崎水田の冬の状況を写真でみてください。1.4ヘクタールの3枚は冬期湛水ということでタシギ、ハクセキレイ,カモなどが飛来してきます。今日は午後写真をとりましたがことのほか寒さを肌に感じました。

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有機肥料と化学肥料についてその5

2014-01-10 09:54:07 | 日本不耕起栽培普及会

藤枝の松下明弘さんの所に岩澤信夫さんと見学に出かけ乳酸菌除草ということであったが、実際には乳酸菌を播くことで雑草が発芽し、それを表層耕起することで雑草の種を減らすというのが事実であった。表層には好気性菌の働きで、松下流ではフワトロ層といい軟らかい層が形成される。私も神崎の事務所前水田で体験し、20日に1回程度牛乳から培養した乳酸菌を散布を続けることで水田の土の状況は変化したように感じた。

いわゆる慣行水田では農薬、除草剤が散布されるために意識的に改善の手を加えないと安定した微生物の世界は再現できないのかもしれない。畑の場合も全く同じで有機物に含ませた微生物の添加が必要な状況である。その際乳酸菌は他の菌に先立ち菌の世界を整える大切な役割を果たしている。岩澤信夫さんは有機農法で堆肥をわざわざ作っていれるのは金がかかるので全面的には進められないという考えであった。また畜糞の安全性の問題も壁となっていた。そこではいかに安く資材を提供できるか、地元の使われていない廃棄物でかつ安全が保証されたものを活用することを考える。そこで登場するのが佐倉和田地区の斉藤和さんの所に顔をだす吉田弘幸さんでコーンスターチをベースに自在に廃棄された有機物の再利用をすすめている。農家のためになる安くて安全、そして健康な野菜作りを目指している。


有機肥料と化学肥料について其の5

2014-01-09 09:01:48 | 日本不耕起栽培普及会

もともと農家のプロではない私は大學の頃も農学系よりも生態学に関心が高く岩澤信夫さんの不耕起栽培にはすんなり理解できる状態であった。畑の管理についても同じ発想で取り組んできた。最近分かったことは水田では岩澤さんが耕さず、何も施さないで米が取れるという記述があるが収量の問題もある。1反歩(10a)5俵とるか8俵とるか10俵とるかである。わたしが取り組んでいる多古のT-S水田では5俵である。また神崎の水田では8俵はとれる。その5と8の差は水が関係している。もちろん土もあるかもしれない。多古の場合里山で日当たりが悪いこともあるが湧き水とポンプで地下水を使っている。水にN成分が含まれていないということである。一方神崎の場合利根川の末端で農業用水をじゃ口からひねればでてくる。神崎の界隈ではわずか米糠50k程度であとは用水を使えばほどほど取れるということである。これは藤枝の松下さんが120キロのボカシ肥を施して7俵が基準であるという、それぞれの条件で決まるものである。


小山の生協がネオニコチノイド系農薬を規制

2014-01-09 08:14:25 | 日本不耕起栽培普及会

2,008年の頃から岩澤信夫さんはネオニコチノイド系農薬によるミツバチに対する被害について指摘されていた。従来のマラソンなどの油性のリン剤に対して、業界が抵抗性がついて効果が薄いということで水溶性であるこのニコチノイド系に切り替えて国が使用を認可してきた。そして昨年になってEUヨーロッパで実験的に3年間使用を禁止してみるという状況にある。そうした中でやっと日本でも動きが出てきたということである。東京新聞が第一面トップ記事として今朝の新聞に掲載された。ミツバチの帰巣能力を失わせ脳へん働きをおさえる。水溶性であるため散布したときに周辺に飛散する範囲が膨大で有機ジャス認定にも影響が大う

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