農を語る

自然にやさしい不耕起栽培

トビムシは稲わらを分解、藻類に替える

2014-01-25 08:39:54 | 日本不耕起栽培普及会

虫見版による観察で8月中旬頃から稲株周辺で観察できるが宇根豊さんは{ただの虫}で終わらせている。これはトビムシが果たしている役割についてきずいていないのだと思う。森林の林床の落ち葉の堆積した中に白く生息するトビムシは水田似生息するトビムシより小型な物が多く0.5から0.1ミリ台であり微生物菌の菌糸をえさとして生活している。このトビムシは風に乗って移動しビルの屋上でもトラップができ住環境の自然度の点検を可能としている。

水田に生息するトビムシは比較的大型なものである。土壌動物の専門家に聞いた話だが水田でのトビムシの研究はほとんどされていない。宇根さんもただの虫と言ってトビ虫の役割を問題にしていない。収穫前後から出現する稲株や切りわらを食害し固いワラを軟らかく分解し腐らせる役割を果たしている。次の段階は藻類へと形を変えていく。慣行栽培ではトラクターにかけて土にすきこんでしまうが冬期湛水不耕起栽培では水中分解で翌年の田植え時期まで半年あるのでその間に千葉では藻類へと移行していく昨年の26号台風ではワラが風で片側に寄せあつめられたりするので,未分解のまま集積することになり不耕起の環境が壊されてしまう、場合により水田の均平が必要となる。藤崎水田ではアカウキクサがそっくり大水で流されてしまった。たた再生されるかは浮き草のことであるからわからない。