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アコギとホーンによる微光の中の涼風のような音楽

2011-08-13 19:55:18 | 音盤ノート
Ralph Towner / Paolo Fresu "Chiaroscuro" ECM, 2009.

  ジャズ。アコースティック・ギターの名手ラルフ・タウナーと、イタリアの中堅(?)トランペット兼フリューゲルホーン奏者パオロ・フレスとのデュオ。

  ギターによる静かな伴奏とソロに、管楽器が寄り添うように優しく吹き鳴らされる。暖かくもないが、冷たくもないという微妙な温度の中、一抹の緊張感を漂わせる。奇をてらうようなプレイは一切無く、普通にメロディを奏で合奏をするが、感傷的にならない程度のぎりぎりのところで楽曲をまとめているところが渋い。

  毒気やアクの無い清涼剤のような音楽であり、一聴しただけでは印象に残らない。だが、疲れているときには何度も繰り返して聴いてしまう。一種の癒し系音楽である。全10曲中、"Blue in Green"以外は、タウナーのオリジナル曲または二人の共作。46分ほどの演奏時間で、ゆったりとしているようで短い時間に終わってしまう。この控えめさがまた良い。
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