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ジャズ的要素の強いブラジル音楽、ミルトン・ナシメント風のスキャット満載

2013-10-18 21:36:36 | 音盤ノート
Andre Mehmari, Chico Pinheiro, Sergio Santos "Triz" Rip Curl, 2012.

  MPB。ブラジル人ピアニストのアンドレ・メマーリ、ギタリストのシコ・ピニェイロ(アコギだけでなくエレキも弾いている)、同じくギタリスト兼ボーカリストのセルジオ・サントスの三人の共同名義の作品。僕はそれぞれをこのアルバムで初めて知った。なお、演奏はトリオのみではなく、曲によって打楽器やベース、クラリネットなどが出入りする。

  内容は、アコースティックな室内楽ジャズに、ミルトン・ナシメント風ボーカルと、薄めのブラジル風パーカッションを組み合わせるというもの。サントスのボーカルは、パット・メセニー・グループのペドロ・アズナールのように洗練されており、ナシメントほど神々しく迫るようなものではない。けれども、かなり聴かせる。メマーリとピニェイロの二人は、ブラジル的というよりはジャズ的な演奏でソロを取っており、それなりに個性的である。

  ボーカル曲の印象が強すぎて、インスト曲がわりを食ったかもしれない。とはいえ、全体として高品質な作品であり、楽しめる。
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