波と狛のつれづれ日記

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多才な家老、渡辺崋山(三河田原訪問記その3)

2011-04-23 00:01:32 | 人物伝
こんばんは、白黒茶々です。
お城ネタの次は、久しぶりに人物伝を取り扱わせていただきます。 そういうワケで、今回注目するこの地方では有名な人物とは………



田原城からほど近いところには、藩校成章館の名を引き継いだ県立成章高校があります。ちなみにこちらの学校は、タレントの光浦靖子さんの母校でもあります。 しかし、今回の主役は彼女ではないのですよ。光浦さん、ゴメンなさい。 もうタイトルからしてバレバレですけど、今回は渡辺崋山にスポットを当てさせていただきます。



渡辺崋山は、寛政5年(1793年)に江戸麹町の田原藩上屋敷で生まれました。 8歳から若君のお相手役として出仕し、13歳の頃に朱子学や陽明学を極め、さらに蘭学による西洋事情の研究にも進むことに。

どちらかというと、崋山は画家として有名です。 彼は幼い頃から絵の名人から手ほどきを受けてきて、その才能を伸ばしました。のちに彼はすぐれたデッサン力をもとに、独特の描線と西洋画の遠近法などを取り入れ、多くの名作を世に送り出します。
「開運!なんでも鑑定団」に、たまに彼の作品ではないかというものが出てくるのですけど、もしそれが本物だったら、かなりの値になるそうです。

そして、40歳となった天保3年(1832年)には家老職を命じられることに。海岸に砲台を築き、異国船を監視したりも。また、彼の尽力によって田原藩は天保の大飢饉を乗り切ることができました。

後に蘭学者は幕府に睨まれるようになり、そのような者は蛮社の獄で弾圧されることに。崋山も「西洋事情書」や「慎機論」が幕府の批判とされ、田原藩で蟄居を命じられてしまいます。



冒頭の成章高校から程近いところに、池ノ原公園があります。4月上旬のこの時季(※取材した日のコトです)にはこちらの公園の桜が満開になり、お花見するのにもいいところです。 そんな池ノ原公園の中には………



国元で蟄居を命じられた渡辺崋山が、その間の生活を送った家屋が復元されています。 ここから先は、その後この幽居で起こったことなどを綴らせていただきます。

謹慎中の崋山は、絵を売って恩師の生計を救おうとしました。しかし、そのことで藩内外の世評がきびしくなり、藩主にまで災いが及ぶことを畏れた彼は、幽居の納屋で自刃してしまいます。彼が49歳のときのことでした。



池ノ原公園内の復元幽居のある一角には、渡辺崋山の銅像も設置されています。できたら、彼のお墓をお参りしたかったのですけど、その日は時間的に厳しかったので、割愛してしまいました。
崋山のお墓は城下の城宝寺にあり、彼は母親と妻に囲まれる形で静かに眠っています。


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4 コメント

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Unknown (なつみかん)
2011-04-23 19:30:55
渡辺崋山は、愛知県の小学校では必ず学習する郷土の英雄ですよね~。でも、こんなに立派な史跡があるとは知りませんでした。
是非、今度は光浦靖子さんの歴史も宜しくお願いします(笑)。
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なつみかんさん♪ (白黒茶々)
2011-04-24 23:46:18
渡辺崋山は、愛知県民にとっては郷土が誇る偉人なのですね。 そういえば、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三傑も愛知県の出身だったような。そうそう、今回は行かなかったのですけど、田原城の近くには崋山を祀った崋山神社や、結婚式等を司る崋山会館なるものもありますよ。

光浦さんの歴史ですか。う~む……… 彼女は成章高校を出たあと東京の大学に行ってしまったので、追跡調査しなければ~
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ご無沙汰しています。 (ゆき)
2011-04-25 12:35:59
白黒茶々さん、こんにちは。
ご無沙汰しています。
元気に活動されているようで嬉しく思います。
なかなか、地震が落ち着きませんが、落ち着いたら、また東京にも来てくださいね
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ゆきさん♪ (白黒茶々)
2011-04-26 00:04:00
ゆきさん、こんばんは~
お心遣い、ありがとうございます。 なかなか以前のように電車で大移動ということができないので、主に地元で活動しています。
本当はすぐにでも東京に行きたいのですけど、状況が落ち着くまで楽しみに取っておくようにします。その時には、またよろしくお願いいたします。
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