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応用自在問題集

先日、こんな記事を書きました。

できない範囲をチェックする

一応、すべての範囲を復習してみる、という意味で、応用自在問題集は便利なテキストかもしれません。

厚さはぎりぎり。もうちょっと薄いと本当はいいのですが、まあ、あれも入れたい、これも入れたい、という編集の中でぎりぎりここまで絞り込んだ、ということなのだと思います。

解答、解説も詳しいし、多少難しい問題も入ってはいるものの、まずは全体を一通り復習しよう、できない範囲を絞りこもう、という目的には合致していると思います。

もちろん、すでに塾で指示されているテキストがあれば、それをやればよし、ですが、まだ決まっていなければ一度、本屋さんでごらんになってみてください。

わかる!できる!応用自在問題集―国立・私立中学入試対策 (2) 算数
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第39回 夏休み前に塾の先生と必ず面談をしてください。
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花が咲きました。
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次号は7月12日正午ごろ配信します。





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やる問題は減らしてもいいから、じっくり考える

組み分けテストのこともあり、どうも子どもたちは速くできることを良し、としているところがあるようです。

速くできれば、たくさん宿題もできる、ノルマもこなせる。だから速くやる。

しかし、これは間違っています。

速くできても、答えが間違っていれば、当然合格しない。

その通りなのだが、「宿題は終わらなければいけない」し、「テストはやる問題が多い方が良い」から必然的に急ぐ。

そしてミスが増える。あるいは、良くわかっていない。

ある大手の模擬試験は、差をつけるために非常に多くの問題を出題します。

こんなに忙しい入試はまずないだろう、と思われるわけですが、しかし、全体を正規分布に乗せるためにはある程度データが分散しなければならず、結果としてこのような出題になる。

ところが、それをやる子どもたちは、「ここまでやらなければいけない」と思うから、最初から急ぐ。

だから1番から間違える。計算ミス、問題の読み違い、もうありとあらゆることをしでかすわけです。

こういう子どもたちには

「8番まであるのなら、最後の2題は解かなくていい」

と指示をします。

要は正解率なので、8番のうち6番までやって全部満点ならば80%の得点になります。80点取れれば、まあ、よし、ではないですか?

大事なのは正解率です。

日ごろ、たくさんの問題をやったところで、正解率が低ければ、本人に力はついていない。

たくさんの問題を解いて、やった気分になる。勉強した気分になるが、実は力になっていない、ということが往々にして見られます。

夏休みに入りますが、これからまた課題や宿題が増えるでしょう。そしてまた急ぐ、ということになっては、勉強が効率的になりません。

やる問題は減らしてもいいから、ぜひじっくり考えるようにしてください。

そうすれば、全部の問題を解かずとも力はちゃんとついていきますから。

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立体の問題
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7月10日の問題
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言い訳の多い子

「宿題やってきた?」
「昨日学校の壁新聞を書かなきゃいけなかったので、できませんでした。」
「時間は昨日だけではなかったのでは?」
「予定がつまっていたので・・・・」

まあ、いろいろ事情はあるでしょうが、気になるのは何かにつけて言い訳の多い子。

何か指摘されると、必ずと言っていいほど、理由を述べる。

「ドアに指をはさみそうになって、あわててドアにぶつけてしまった」ので「字が汚い」

「試験会場の時計が見えなかった」ので「最後の2問ができなかった」

まあ、いろいろ。

別にできなかったことが悪いことではなく、それをどうできるようにするか、さえ考えてくれれば良いのですが、なかなかそうならない。

こういう子どもたちの共通点で言えば、やはり「小言の多い家庭」で育っている点でしょうか。

小さい時から何か言わないと、つねに小言の攻撃を受ける。自己防衛本能というか、「自分は悪くない」ということを主張しないと生きていけない、みたいなところがあるのでしょう。

もちろん子どもの性格にもよって、このタイプはまだ外に発散できるからいい。

ウチにこもってしまうと、だんだん性格が悪くなってしまうかもしれませんから、要注意です。

注意は、相手に届いてこそのものです。

口癖になってしまったら、もう聞いていない。聞いていないとわかると、また腹が立つ。だから小言が増える、と悪循環になります。

叱るべきはしっかり叱らないといけないが、それは相手が良くわかるように工夫しなければいけません。言えば良い、ではなかなか直りません。

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塾? 学校?
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テニスコート
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教室内の順位はそろそろ卒業しよう

最近多くの塾では毎月、組み分けテストが行われています。

しかし、ここまでやってきて、もうそろそろその順位や偏差値から卒業しても良いのではないでしょうか。

むしろ考えないといけないのは、同じ志望校を目指す受験生との競争です。もちろん、同じ教室にもいるかもしれないが、実はその教室だけの話ではなくて、あちらこちらの塾の、いろいろな教室に同じ志望校を受験する子どもたちがいて、準備をしている。

したがって、そういう競争の中で、入試で良い成績をとるにはどうすればいいか、を考えていく段階です。

教室内偏差値や順位、クラスを気にかけるよりも、志望校にはどういう問題が出て、それができるために何をするか、ということに集中するべきです。良くしたもので、もうクラス分けはない、という塾もあるそうです。

このままのクラスで、最後まで行くの?というのが不安な方のために秋に1回だけある塾もあるそうですが、先生とかクラスとか、よりも具体的に何を準備するか、どんな勉強をどう達成していくかということに注意を払っていかないと、大事な準備が抜け落ちてしまう可能性があります。

やらなければいけない勉強を端的に言えば

「良く出て、できないところ」

になりますから、それを見つけてつぶしていく。それは塾でやらなくとも、自分の机の上で問題集やテキストを使ってもできることですし、あるいは過去問をやりこむことで解決していく場合もあるでしょう。

つまり勉強が、もっと個の部分に寄らないといけない時期です。

中学入試はすべて独自入試ですから、入試傾向も違うし、もとより子どもたちができないところは個々にあるわけで、そのテーマ一つ一つを解決していくことに今後は力をいれていくべきでしょう。

この授業は受けなくてもいいな、と思ったら、それはその通り実行した方が良いと思います。


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模擬試験の選び方
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中学受験 算数オンライン塾

7月8日の問題
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夏休みの学習の結果も記録する

昨日、夏休みの学習の計画についてお話しました。

計画のお話だけで終わってしまいましたが、実は、結果も記録する必要があると思います。

例えば、やる項目の横に○がつけられる欄をつける。そして、やったら○、あるいはなかなかよくがんばったら◎でもよいかもしません。

計画を大書して、例えばリビングに貼りだしたら、終わったらどんどん消していく。

このやった足跡は、お父さん、お母さんが子どもをほめる材料としても恰好なのですが、実は、子どもたちにとっても大きな自信になるのです。

例えば朝最初の1時間に計算問題を3題、漢字を10題練習することに決めたとしましょう。

3題については、絶対に間違えない、という約束で始めます。そして3つともできたら◎をつけていく。やったけど間違ったら○です。

で、もし40日間◎が続いたら?

そう、計算に対する自信がつくでしょう。これは6年生ばかりではありません。5年生、4年生、みんなやった方が良い。

そして、「できるようになった」と思えば、次のステップに対して意欲がわきます。もっとできるようになりたい、と思ってくれれば、それは本当にプラスになるでしょう。

計画を立てなさい、と言うと大変立派な計画は立てるが、しかし実行が伴わない、という子はたくさんいます。

ただ、このチェックを始めさせると、結構、実行できるようになります。本人も、消すのが楽しみになる。

ぜひ、実行の結果も記録してください。

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力のつりあいの問題
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十月祭(かんなさい)
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夏休みの勉強を具体的に決める


夏休みの勉強をどうするか、具体的に考えていく時期です。そこでどう計画を立てるか、一例をご紹介しましょう。

今回はエクセルを使いましたが、別に紙に表を書いてみてもかまいません。

まずそれぞれの科目でいったい何をやるかを決めます。これはやりたい、と思うものを全部書き出して、それが終わるのにどのくらいの時間がかかるかを計算してみます。

1コマは第一志望の試験時間に合わせると便利かもしれません。45分だったり、50分だったり、60分かもしれませんが、その時間でどれくらいのことがやれるのかを、子どもが知るのは良い勉強になるので、その1コマの時間を定めてどのくらいのコマ数になるかを決めます。



次に予定表を作ります。

縦軸に日にちを取り、講習の時間を入れます。



まず1日どのくらいの勉強時間がとれるかを計算します。講習の時間を除いてみると、家で勉強できる時間はそれほど多くないでしょう。

あとは、具体的に何をやるかを決めていくわけですが、ここで注意点がいくつか。

(1)計画は子どもといっしょに立てる。

*どうしても、親が決めてしまうと、子どもがやらされている、という意識になります。やはり勉強は自分でするものですから、計画作りから参加させてください。これも大事な勉強のステップです。

(2)塾に通う以上、宿題や復習の時間を必ず確保する。

(3)過去問をやる場合、試験時間の倍の時間を用意する。
*解答、解説を考えると、それくらいの時間をかけてよいでしょう。

(4)必ず予備時間を設ける。
*すべて計画通りにうまくいかないので、予備の時間をあけておく方が良いでしょう。

(5)あれも、これもと考えず、大胆に切り捨て、やれるものの理解度を上げるようにする。

*どうしても、いろいろやりたいことは出てくるのですが、それほど時間は多くありません。したがって、優先順位を決めて、大胆に切り捨て、これだけをしっかりやろう、と決めるのが良いでしょう。

(6)遊ぶときは、遊ぶ。
*お父さんも夏休みですから、遊びに行くときは、しっかり遊んでください。

今の塾は6年生の講習は午後に組まれているところが多いのではないかと思います。したがって、午前中、できれば朝早くから勉強を始めていくのが、夏の勉強のコツです。つい、だらだらと夜遅くまで勉強するよりは、早く寝て、早く起き、頭がすっきりしたところで、集中して勉強することが大事です。

無理して体調を崩すことのないように注意しながら、充実した夏休みが送れるように良い計画を立てていきましょう。


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スポーツや習い事をいつまでやるか?
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7月6日の問題
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確認ですが、

5月にこんな記事を掲載しました。

この3か月で6年生の保護者にやっていただきたいこと

要点としては

1 第一志望の確認
2 第一志望の入試傾向の分析
3 夏休み以降の対策のイメージ

3に関しては先日、学校別対策授業のお話をしましたが、各塾によってこれは対策がいろいろあります。単に今通っている塾だけで良いのか、それとも学校別対策を新たに加えるか、などを考えていかなければいけない時期です。

最近の中学受験の塾は夏期講習はセットですから、なんでもかんでも入っている部分があり、逆に「子どもにとって必要なもの」が抜けている場合があり得るので、やはりしっかり吟味しておかなければいけません。

そろそろ各塾で夏以降の説明会をしてくれるところも出てくると思いますが、この間の準備が秋以降の成績に大きく関わっていきますので、しっかり準備してください。

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塾のサービス過剰に注意
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紙飛行機の問題
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塾のある日の夕食

最近の塾はお弁当を持っていけるところと、そうでないところがあります。

お弁当を持っていけるところは、子どもたちにとってはたのしい時間になるが、しかし、それを準備する方は大変でしょう。だから塾と駅近くのファーストフード店が提携してデリバリーをしてくれるところもあるようです。

しかし、お弁当がないところは、その分、子どもたちのおなかがすいてしまう。以前、そういう塾の先生に聞いてみたが、

「何か食べると、かえって眠くなるので」

ということで、一切食べさないのだそうです。

「え、おにぎりとかもだめですか。」

「だめです。」

と言下に却下されました。

となると、いろいろ大変だなあと。

まず、家に帰ってきてから、塾に行くまでに、多少なりとも何か食べないといけないだろう。

その後、塾から帰ってきて、また食事を、ということになるのだから、1日4食。

しかし、寝る前なので、本当はあまりたくさん食べない方が良いのですが、そこまで食べていないとすれば、やはりおなかがすいてしまう。

塾に出かける前に、糖質を中心としたものを。そして帰ってからは野菜とたんぱく質を。みたいな工夫が必要かもしれませんね。

それにしても、これが週4日も5日も、となるのはやはり変だな、と思うのです。土日はもっと早く帰ってくるのかもしれませんが、家族で一緒にご飯を食べるというのは、子どものときの大事な習慣なので、上手に時間をとってあげてください。


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第38回 まずは自分で勉強する力を養う
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中学受験 算数オンライン塾

7月4日の問題
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子どもの解き方に優劣はない

算数の解説を書いていると、答えが出てから、「あ、こういう解き方の方が良いな」と思って書きなおすことがしばしばあります。

こちらの方がスマートだ、とか、もっと簡単に出せる、とかまあ試行錯誤があるわけですが、しかし、子どもたちの場合は、解き方の問題よりも、解けるか、解けないかという問題の方が重い。

多少、遠回りであったとしても、それで答えが出せるのであれば、結果としては良しなのです。

もちろん、あとから勉強して、「こういう解き方もあるんだなあ」と理解することは大事ですが、それ以上に大事なのは、自分で解き上げること。

図を描いたり、表を書いたり、あるいは書き出したり。いろいろなやり方を試しながら、それでも最後に自分で正解を出せたのなら、その時間は非常に有意義な時間だったことになる。もちろん、正解にたどりつかなくとも、そこまで苦労した後に解説を読めば、非常に良くわかるでしょう。

この苦労が、最終的には子どもたちの考える力をつけてくれます。

ところが、最近はやる問題数が多いので、なんとかこなさなきゃいけない、というので、少し考えて

「あ、わかんない」

で解答を読んで、わかった気になる。

しかし、じゃ、似たような問題をやってみても、相変わらずできない。

ということが多いのではないかと思うのです。

その結果として、実は勉強時間が無駄になっているような気がして仕方がない。

特に算数の場合、すべてのパターンを網羅する、というようなことはできません。私も実際に問題を解くときに、これはどのパターンだろう、などとは考えない。その問題そのものを分析するというか、読み解くように解いていくのであって、今の入試問題は、「あ、これね」というのはむしろ少なくなっているように思うのです。

だから、解き方が多少遠回りであってもいいから、自分で考えぬく、最後までなんとか答えを出そう、という気概が必要です。

その気概がないまま勉強をしても、なかなかできるようにはならない。

これから夏休みに入りますが、またもや塾で大量の問題を渡されるかもしれない。それをすべてやろう、と思わなくてもいいのです。

すべての問題をやったからといって、合格するわけではありません。勉強する分が本人の力になっていかないといけないので、やる問題の量をよく考えてあげてください。

子どもたちは全部やらなきゃいけない、と思えば

「あ、わかんない」

のパターンに陥りやすい。そして解答を見て、わかった気になって、それで力がつかなければ意味がない、のですから。

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記述が書けない子

国語で、記述の問題ばかりが出る学校があります。

こういう学校を志望するのだから、多少、記述には自信があるのか、と思いきや、そういう雰囲気がない子がたまにいます。

「この学校の算数は好きなんだけどねえ」

という気持ちはわからないではないが、しかし、書けるようにならないと合格しないのだから、やはり練習してもらわないと困る。

しかし、実際に答案を見てみると、ほとんど書いていない。

こういう子はこれまで、自分の言葉で答える、という練習をしていなかった。だいたい国語のテストというのは採点の簡便さを求めて選択式やことばの抜き書きの問題が多い。たまに記述が出たとしても、その配点が決して高くはない。だから書かないで、空白にしておいても、まあまあ点数がとれたのです。

しかし、設問のほとんどが記述ということになると、これはどうしようもない。しかし、書けません。

そこで練習してもらうわけですが、こういう子は、内容を吟味しても意味がない。書く内容を吟味するためには、書かれた文章が存在しなければいけないが、ないわけだから、まず存在させることに力をいれます。

「何でもいいから書いて」
「なんでもいいの?」
「あいうえお、はだめ。」
「そりゃ、そうだろうけど。でも思いつかないんだよね。」
「お母さんにこの問題を説明しようする。友達でもいいや。なんていう?」
「え?三郎君はジローがいなくなってさみしい、かな。」
「そのまま、書く。」
「え?それでいいの。」
「そう。まず埋める。とにかく埋めないと点数にならない。うまく書こうなんて思わなくていいから、うめる。わかった?」
「はーい。」

まあ、このレベルから始まります。しかし、こういう問題は逃げ場がない。「選択肢」や「抜き書き」がないのだから、とにかく埋めるしかない、と覚悟が決まれば埋まりはじめます。実は「書けない」ではなくて「書かない」だけであることが多いのです。

最初からできなくてもいいや。これはこれまでの国語のテストの解答用紙がそうさせているのだろうと思います。

記号や抜き書きの解答欄は小さい。しかし、記述の解答用紙は大きい。つまり、ここは難しそうだ。だったら記号だけでいいや。で、難しそうだからやらない、という気持ちがしみついてしまっている。

上手に書こうなんて思わない。まず埋める。これがスタートです。とにかく埋め始めてみれば、少しずつでも上達します。白紙のうちはまったく上達しない。

だからまず埋める。ということで練習を始めてください。


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7月2日の問題
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