赤子のような顔になる

　逆腹式呼吸を伴いながらの座禅(静功）を、日常的に行っていると（ただし1回1時間以上が原則）、何時の日かお腹のちょっと下あたりにある臍下丹田が、心臓のように鼓動を始めて活性化しますと、神経の線に沿って流れているといわれる気の通り道(経絡）が、滑らかに循環し流れていきます。

　すると、神経の線に絡み合ったように血管も流れていますが、神経の線だけでなく血管にも刺激を与えて、血流の流れも良くなります。　したがって顔色も赤子のような顔色に変化してきます。　いわゆる顔色がよくなる状態になってきます。

　私の知人の奥さんが、定期健診で人間ドックに入って検査をしてもらったのですが、どういうわけか一時的に脳に酸素が、いかない状態を作ってしまいました。　結果的に植物状態になってしまった方がおられます。

　入院してまもなくお見舞いに行ってきました。　その後、4，5年経ってから、再度お見舞いに行ったことがあります。　すると、脳は殆んど使わない状態ですので、顔はまだ生まれたばかりの赤ちゃんのような顔に、変化しておりました。　またどういうわけか、顔色も赤子のようなピンクっぽい赤ら顔でありました。

　私はそれを見て、脳は脳死状態のような感じではあっても、体の中の気はとてもよく滑らかに流れているのだなあと感じました。　脳細胞が一時的に部分的に壊死したとしても、気の通りさえよければ、まだまだ元気に生きられるのではないかとも感じました。

　今では鼻から必要な栄養分を供給されているため、必要最小限の身体の維持はできているようです。　寝たきりになってしまいますので、体は次第に硬くなってきてしまっているようではあります。　当初、無表情だった顔も、これまで何回も当人に話しかけてきていますので、こちらから話していることは感じているようで、嬉しそうな表情になることもあるといっておりました。　もうこの方も20年近くの入院生活をされております。　ある日、突然回復することを祈るのみです。