(Ⅲ-1 より続きます。)
参考 東大寺 鎌倉再建 南大門
垂木先端には、鼻隠しを取付け。鼻隠しは、垂木先端に数本おきに刻まれた蟻型で取付けられている。図・写真共に奈良六大寺大観 東大寺より
同面で納まる貫(仕口は下図) 挿肘木に架かる通肘木(仕口は下図)
文化財建造物伝統技法集成(文化財建造物保存技術協会)所載の図版を基に作図
貫は柱の内部で継がれ、同一高さで交叉している。 継手は、材端部を縦に二分し、鉤型(かぎがた)の付いた相欠きに刻み、直交交差する貫に鉤型を引っ掛ける方法で継がれている。つまり、直交する材を介して継がれている。その結果、柱、直交する貫2本が、立体的に編まれることになる。
通肘木は、突き出た肘木群の振れ止めで、下方への動きは斗で受け、挿肘木に大入れ蟻掛け(全蟻)で架けている。
参考 東大寺 鎌倉再建 大仏殿 想定図
黄:貫、先端肘木 赤:挿肘木(両側) 白:挿肘木(片側)
参考 東大寺寺域内に現存する大仏様建築