倒壊実験試験体の詳細等についての問合せ-3:さらにその後 

2009-11-11 08:55:30 | 「学」「科学」「研究」のありかた
[追記追加 11.50]

先日(11月7日)に「一般社団法人 木を活かす建築推進協議会」への問合せの内容と、同会からいただいた「ご回答」の内容を報告させていただきました(下記)。

   http://blog.goo.ne.jp/gooogami/e/cc3ad91d123d990130400b426ac87727

その「ご回答」の中の、
「綿密な構造設計のもとで設計図等が作成されて」いるが〔ご回答の2)]、
それらについては「試験結果の公表と合わせて一律にお出しすることを考えて」いる[ご回答の3)]、
という点にしぼり(「  」内は、「ご回答」の文言)
「公開実験」でありながら、なぜ、実験前にこれらの資料を公開・開示できないのか、その理由について、昨10日午前、FAXで問合せを行いました。

   なお、「ご回答」の文面からは、意図的であるかどうかは分りませんが、
   私が個人的に資料を得たいために問合せをしたかの「誤解」があるように窺えました。

なお、昨日、このブログを読まれている下河氏から「コメント」で、「日経BP」社のサイト「ケンプラッツ:建築・住宅」の『長期優良木造3階建てが「想定通り」倒壊』という動画付きの記事を紹介いただきました。
この記事を読むと、多くの方々の、この「実験」および「長期優良・・」の試験体の方が倒壊したことについての実験主催者の「見解」に対してのお考え、感想の状況が分ります。

この記事へは、下記からアクセスできます。
   http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20091030/536517/


追記 [追記追加 11.50]
上記「ケンプラッツ」記事への11月9日付最新コメントをされた方は、今回の実験について書かれた当該の記事について、恣意的な記事だ、とされています。
その方のコメント内容には、その他にも首をかしげたくなる箇所がありましたので、先ほど、下記のような私のコメントを入れさせていただきました。

   最新のコメントの方は、日本の環境のなかで長い時間をかけて培われ、
   近世には完成していた日本固有の木造建築技術を、失礼ながら、
   もう少し学んでいただきたいと思います。
   なぜなら、昨年暮れ、大橋氏が主導して行われた
   「伝統的構法の木構造の震動台実験」の報告が6月に出されていますが、
   そのどこにも「伝統的構法」の特徴を的確に定義した箇所はありません。

   その実験方法、試験体のつくりかたには、
   単に、現在「建築基準法」が規定している木構造へ、「かつての工法」を組み込みたい
   という「意欲」しかうかがえないのです。

   そもそも、かつての日本の建物づくりで、
   耐力壁、非耐力壁という仕分けでつくっていたでしょうか。

   第一、建物の架構を「耐力部+非耐力部」と見なす考え方が妥当であるかどうか、
   一度でも検証されたことがありますか?
   私は、その点について、いまだかつて、耳にし、目にしたことはありません。

   この記事が恣意的である、と言われる前に、
   実験自体がきわめて恣意的であることに、気付かれるべきではないでしょうか。

   (下山眞司 2009/11/11 10:29)

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