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glimi

生きること:過去と未来とエスペラントと

聴こえない世界を表現

2006-02-02 09:08:58 | 福祉と教育
 姉歯技師の耐震偽装、東横イン、防衛庁の幹部主導による談合と、嫌なニュースばかり続きます。日本はこれほどまでに後進国だったのかと悲しい思いです。

 朝ふとつけてテレビでミュージカルで自分の世界を表現する聴覚に障害を持つ大橋弘枝さんが紹介されていました。音楽を流して軽やかに踊り、如何に音楽を感じ取るかも見せてくれました。
 ミュージカル出演者は50人。手話ダンスで聞こえない人にも分ってもらえると活き活きと話す笑顔が輝いていました。障害のある無しを乗り越えて如何にコミニケーションを取るか互いに工夫しているそうです。

 小学6年生の修学旅行ではじめた憧れの海を見ました。海の色は絵本のように青くは無く灰色の海でした。その時訪れたのが当時盲聾学校と呼ばれていた県下にただ一つの全寮制の学校でした。
 20人ばかりの年齢のことなる生徒達が太鼓にあわせて踊って見せてくれました。空気振動で彼らが踊っていると聞き衝撃を受けました。

 受け持ちの先生は大学を出てはじめて私達を受け持ったのです。クラスに4年間無視され物も言わない子がいました。夏休みにその子を学校へ呼んで文字を教え遊んでやっていました。その子は文字が書けるようになり、掃除の時間は誰よりも働き、みんなと話すようになりました。

 その学校訪問はあの先生の発案だったのかもしれません。人との出会いは大切だと切実に思います。
         
 今日は気持がブルーです。



 今日のエスペラントの格言は Maljuneco 【老い】

La tragedio de la progresintaj jaroj ne estas, ke ni maljuniĝas, sed, tio, ke ni restas junaj. (O. Wilde)
 私達が進んできた歳月の悲劇は私達が老いて行くからでも、若いままでいるということでもない。

La juna generacio pensas, ke kun ĝi venas pli bona mondo, La maljuna generacio pensas, ke kun ĝi tiu pli bona mondo foriras. (.K. Čapek)
 若い世代というものは自分の世代と共に世界は良くなってゆくと考えている。年より世代というものは若い世代と共に自分の世界が去って行くと感じている。

Belaj junaj homoj estas ludiloj de la naturo, sed belaj maljuanj homoj estas artverkoj. (Goete)
 美しい若い人は生まれつきのものであるが、美しい老いた人というのは芸術作品です。
 (この場合のludilo の適当な日本語が見つかりません。どんな訳があるでしょうか?)
 
Juneco ne estas vivperiodo, sed animstato. Maljuniĝi en estas arto – arto estas akcepti tion trankvilanime. ( M. de Cervantes)
 若さは生活時間ではなく魂の状態です。老いてゆくと言うことは老いを静かな心で受入れてゆく芸術の状態にあるのです。
 (これも日本語としてはこなれていません。)
 
En sia maljuneco homo ne estas saĝa, nur pli singardema. ( E. Hemingway)
 老いて人は賢くなるのではなく、ただより用心深くなります。


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9 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (あまもり)
2006-02-02 20:36:47
何が美しいと思うのかは人それぞれでしょうが、

外見的にも内面的にも美しく老いている人は、努力という芸術作品だと思います。
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Unknown (serena)
2006-02-02 23:22:04
ludiloj de la naturo

は「自然が戯れに作った物」と私は解釈します。
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Unknown (glimi)
2006-02-03 08:10:21
あまもりさん

 いつもコメントありがとうございます。



 serenaさん

 そうですね。またよろしく!

 ひとことで日本語に訳せきれない事って多いですね。
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maljunecoについてまだ語る資格がないと思いますが (Yuu)
2006-02-03 20:36:23
一昨年の暮れから去年、40代前半で亡くなった知人とか芸能人(歌手の本田美奈子さんは38です)を知って、老いる前に死が来るという事態もあるし、それは本人にとって苦しいものであるし、周りもショックだし。

高校生か大学生の頃、「40歳寿命説」という本を読んで、自分が40歳で死んでしまうと思って恐ろしい思いをしました。食べ物とか環境の悪化が人間を短命にすると書いてあって、それは取り返しがつかないと書いてあり、1954年か昭和34年以降に生まれた人は40歳しか生きられないと書いてあるのです。

本当に恐ろしかったです。



今まで忘れていましたが、五十前の人が、俺たちって生命力が減ってるのじゃないかというし確実に平均余命は少なくなっているのではと思います。
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確かに生き物としては40歳でいいのかも。 (案山子)
2006-02-04 12:53:58
まあ、ヒトの場合は一人前になるまで時間がかかるから、次世代にバトンタッチするための時間が長いのかもしれません。

だとしたら、今ニートの若者は、親世代が引退しないでがんばるために存在するのかな(苦笑)。

村田喜代子さんの「蕨野行」という小説。

60歳になったら、村人はこぞって山奥に入り、村里の負担を軽くするという風俗を書いています。

姥捨ての部類なのでしょうね。

今の時代、あと100年後から振り返るとどう見えるだろうかと、そんなこと時々考える癖があります。

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子供を生むのも高齢化し (Yuu)
2006-02-04 16:36:04
私の同級生何人か集めると、一番大きい子が高校一年生、小さい子で今年三才。40で死んでしまうと、三才の子はどうなるのでしょうか。

女子高の先生で「生徒たちがわが子」という独身の人もいます。
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Yuuさんご めんなさい (案山子)
2006-02-05 08:52:29
だから、生き物としてのヒトは一人前に育つのに他の動物より時間がかかるし、コドモひとりを育て上げる途中のあり方も、随分負担の大きいものになってきたように思ったりします。

個々人の思いのことをいっているわけではありません。

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謝られるほどのことではありませんが (Yuu)
2006-02-05 12:25:52
今40なんでちょっと不安なんです。子供はいませんが。
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Unknown (glimi)
2006-02-05 23:27:20
 Yuuさん 

子どもが3人いる私には子どものことはなんともいえないのですが・・・。

 子どもは育てることだけを楽しみにしようと思って育てました。成長した子どもは自由に生きて欲しいと思っています。



 子どものいない夫婦もおりますが、親のない子どももいます。世の中なかなかうまく行きません。
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