小春日和

 今日の昼間は上着を着ていると汗ばむ程の陽気の首都圏でしたが、はたして今日のような日を「小春日和」と言ってよいものかどうか。

小春は陰暦(つまり旧暦)十月の異称。太陽暦(新暦)今で言えば11月のことですね。11月になると天候も安定し晴れて暖かく、まるで春のようなので「小春」、そして、そんな日のことを「小春日和」と言うわけですね。

 「小春日和」は、春ではないのに春のような暖かな日のことですから、本当の春になってからは「小春日和」とは言わないのですが、時々春なのに「小春日和」と言う言い方をされる方がいますね。でも、これは間違いです。

 ではいつからが春なのかということになるわけですが、この答えは簡単です。1月1日からが春なのです。「本当の春」には程遠いのですが、正月のことを「新春」、新しい春といいますね。だから正月は「春」。ですから正月以降は「小春日和」を言う言葉は使ってはいけないということになる訳なのです。

 これで「小春日和」をいつまで使ってよいのかと言うことはお判りいただけたと思うのですが、問題はいつから使って良いのかという事です。小春は陰暦十月の異称ですから太陽暦の11月になれば使っていいことになるけれど、なんとなくピンと来ません。郷秋<Gauche>的には12月からだろうと。

 だって11月はまだ秋でしょう。冬は12月から。春はその次の季節なのに、11月中に「春のような暖かさ」ってどうでしょうか。11月の暖かさは「夏の名残の陽気」と言う方が近いのではないかって、今日あたりの天気からは思えてしまいますね。もっともこれは首都圏あたりで言えることで、東北・北海道あたりでは少し違った感じかも知れませんね。

今日の1枚は、山茶花(さざんか)。
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