今朝出勤したら、月曜日に注文した本がもう届いていた。さすが天下の紀伊國屋さん。しかも割引価格だからなお嬉しい。
最初にお断りしておきますが、著者の郡司芽久は私の娘でも姪でもその他の親戚ではありません。だから敬称なしはまずい。でも五代前くらい、つまり明治維新の頃まで遡れば親戚であったかも知れません。そう考えると郡司が郡司のことを「郡司さん」と書くのも妙な感じがしますので、ここは親しみを込めて「芽久さん」と呼ばせてもらいます。ちょっとだけ友だちでもあるし。その芽久さんは、お若い解剖学者です。しかも、あの、つぶらな瞳のキリンがご専門。
まだ第二章の中程までしか読んでいないので内容については後日ゆっくり書きたいと思いましが、今日はここまで読んで感じたことを三つだけ書いておきたいと思います。
一つ目。帯には「キリンが死んじゃって・・・」と書かれていますが、芽久さんは本文では終始「キリンが亡くなる」と書いています。亡くなるとは、人が死んだことの婉曲表現です。だから、亡くなるのは人間だけで、動物は「死ぬ」のはずなのですが、彼女は「亡くなる」と書いています。そこに彼女のキリンに対する深い愛と敬意が感じられます。特に死んだ後に、研究のためとは云えその死体を傷つけていることに対する贖罪の気持ちも含まれているのかも知れません。
二つ目。第1章には芽久さんが解剖学者になるまでの経緯が書かれています。強い意志と行動力によって自らの道を切り開いた彼女の物語は、これから自身の進路を考え決めていかなければならない、でも何をどう考えて良いのかわからないでいる中学生、高校生にぜひとも読んでもらいたいと感じました。確たる目標も持たぬまま大学に入学し、ただなんとなく4年間を過ごし、みんながするからと「就活」をし、必ずしも入りたい訳でもない会社に就職して一安心する学生が少なくないことを知っているからこそ、強く思います。
そして三つ目。好みのビールはやはり、「麒麟」なのでしょうか。と、今日はここまで。
「キリン解剖記」 郡司芽久著 ナツメ社 2019年8月1日初版発行 本体1,200円
横浜の住宅地に残された里山の四季の移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」。ただいまは9月11日に撮影した写真を5点掲載いたしております。厳しい残暑が続くものの、9月も半ばになりさすがに秋の色が濃くなってきた森の様子をご覧いだけたら嬉しいです。
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