秋桜

 タイトルを「道端の雑草〜秋桜」としようかとも思ったのですが、止めました。さすがにコスモスを雑草と云ってしまっては多くの方にお叱りを受けそうなので。

 でもですね、実はアスファルトの隙間からでも生えてくるし、強風で倒れると倒れたところから根を出し立ち上がると云った、まさに雑草そのものの強靭さを持っているコスモスなのです。

 コスモスの花を知らぬ日本人はいないと思うのですが、コスモスとはキク科コスモス属の植物の総称であり、正しくはコスモス属の種の一つであるオオハルシャギク(大春車菊。秋の花であるのに「春」の文字が着くのは不思議)のことを指します。

 私、秋桜と書いてコスモスと読む、あるいはコスモスのことを秋桜(あきざくら)と書くのが大好きです。このような読み方、書き方が一般的になったのは1977年に山口百恵が歌って大ヒットした「秋桜」以降だと云うのが定説になっておりますが、コスモスのことを秋桜と書くのは実はそれ以前からあったことをご存知の方は多くないかも知れませんね。

 その証拠のひとが医師にして俳人、「馬酔木」を主催した水原秋櫻子(俳号の最後に「子」と付くのは男性、女性の場合には「女」と付きます)で、「ホトトギス」の同人であった1929年頃、山口青邨の講演で触れられたことにより山口誓子、阿波野青畝、高野素十らとともに「ホトトギスの四S(しいエス)」として知られるようになったと伝えられておりますので、1929(昭和4)年頃には秋桜子(しゅうおうし)を俳号としていたことは間違ありません。

 そんなこんなを勘案すると、1879(明治12)年に美術学校の教師であったラグザーがイタリアから持ち込んだとされているが(Wikipedia参照)コスモスですが、その50年後には「コスモス=秋桜」を俳人が自身の号とするほど日本人に受け容れられていたと云うことになりますね。山口百恵が「秋桜」を歌う100年前の話です。

 と云うことで今日の一枚は恩田の森、牢場谷戸の入り口近くの畑の隅で咲く秋桜。

 横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは7月8日に撮影した写真を6点掲載しております。梅雨が明け夏本番を迎えたかのような森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
https://blog.goo.ne.jp/ondanomori/e/0afc39dd7ed55fe26777717f90750f0f

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