「反転攻勢へのろし」?

 「(   )、反転攻勢へのろし」。
 昨日の朝日新聞の記事の見出しである。本文中にも「(   )が、反転攻勢の号砲を鳴らした」とある。

Q:(   )には何が入りますか?
A:ウクライナ

 否、違うんです。正解は、昨年まで独占していた囲碁三大タイトルをすべて失い、世代交代を許した「井山裕太王座(34)」。昨日の朝日新聞24(社会)面の「井山、反転攻勢へのろし」と題した記事なのです。

 ウクライナでは、国際法を無視し主権国家を不当に蹂躙している某国に対しての反転攻勢が始まり一カ月、激しい戦闘が続き双方に多くの死傷者出ているというのに、誰が勝っても誰が負けても、誰も死なない囲碁の名人戦で「反転攻勢」とは、なんと平和な日本であることか。

 朝日新聞には、ウクライナでの文字通りの死闘と平和な日本の平和な座敷の上で行われる囲碁とを、同じ「反転攻勢」と云う言葉で報じることに対する疑問や疑念、あるいは躊躇いはなかったのか。

 戦いや死闘、あるいは反転攻勢も元はと言えば戦や戦争の中で使われた言葉だ。それが平和な時代になり、平和的かつ文化的な「ゲーム」の場においても使われるようになったわけだが、掲載面は違ったとしても同じ新聞の中でのウクライナの戦況を報じる記事の中で使われている、人の生死の関わる血なまぐさい言葉を、平和なゲームたる囲碁の報道にいともたやすく使う朝日新聞には、不当に侵攻されている祖国を守りその地を回復するために命を賭して戦っているウクライナの兵士への敬意の念はないのか。それを囲碁のゲームと同じ言葉で表現する、いまの朝日新聞の見識のなさと語彙の貧しさを、私は感じずにはいられないのである。



 例によって記事本文とは何の関係もない、今年初めて見つけた空蝉。私は、生きた蝉よりも、この抜け殻の方に強く惹かれるのです。

 横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは7月29日に撮影した写真を5点掲載しております。猛暑が続く森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。

blog「恩田の森Now」
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