唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋<Gauche>の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
本末転倒
本末転倒:物事の根本的なことと、そうでないこととを取り違えること。「本末」は根本的なことと枝葉のこと。「転倒」はひっくり返すこと。今日はこの四文字熟語を株式会社ニコンに献上致すとしよう。
Nikon(ニコン)から、売れ筋DSLRであるDf用のアクセサリーとして、グリップ DF-GR1が2015年2月5日に発売されるようです。12,960 円(税込)。「アルミ製で、Dfと同じ塗装を施した、Df専用グリップです。 特に望遠レンズ使用時などのグリップ感が向上します」と書かれています。
http://shop.nikon-image.com/front/Product120807869.do
Nikon Rumorsの写真の方が大きくて判りやすいですね。
http://nikonrumors.com/2015/01/14/new-df-gr1-grip-for-the-nikon-df-camera-announced-in-japan.aspx/
Nikon Dfは、プロも使えるフルサイズのイメージセンサーを搭載した高性能DSLRでありながら、「往年のニコン一眼レフカメラを彷彿とさせる直線的フォルム」(©Nikon)により人気を博しているようですが、その為にグリップが小さく作られています。F3のそれよりは大きいですが深さも十分ではなく、長さも大人の手では小指が外れてしまう程小さいため、大きく重たいDfを十分にグリップすること出来ません。このことは、特に大きく重たい望遠レンズを使用する時には深刻な問題となります。
余程不評だったわけですね。ですからDF-GR1を出さざるを得なくなった。使いづらい事は承知の上でデザインしたニコン、デザインされたDfのはずなのに、そんなものを出すんですか?「Dfは、使いやすさを犠牲にしてでもレトロモダンなデザインを大切にしたカメラです。完璧なグリップが得られないと困るような本格的な撮影には使用しないでください」と毅然としていればよいものを、カッコ悪過ぎだぞ、ニコン!
と云う訳で今日の一枚は、大きく重たいカメラには、プロの過酷なまでの撮影を支えるためには無骨ではあっても十分なグリップを提供することが必要であることを知っていて、それを確実に実行することが出来た、質実な時代のニコンのカメラ。世界中のプロが愛用した名機中の名機、Nikon F3Pと専用のモータードライブMD-4。更に完璧なグリップ(と極寒時対策)の為にMD-4のグリップ部にラバーを貼った特装品もあった。レンズがNikkorではなくCarl Zeiss Planar 1.4/50 ZF T* なのは郷秋<Gauche>の好み。