JAL、20年目の8月12日に事故

 昨日、JAL系列のJALウェイズが運行するDC-10が福岡空港をからホノルルに向け離陸した直後に左翼の第1エンジン付近から炎が出るトラブルが発生した。幸い乗員・乗客に怪我はなかったが、エンジンのタービンブレードと思われる金属片が飛行経路に当たる地上に落下し、この金属片を触った数名が軽度の火傷を負った他、乗用車のフロントガラスが破損する被害が出ている。

 今回の事故は離陸直後であったことからすぐに福岡空港に引き返すことが出来、惨事に至ることはなかったが、もし太平洋上でこの事故があったとすれば、問題の発生した第1エンジンを止めて、残りの2機のエンジンで飛行を続け最寄りの空港に緊急着陸することになったことだろう。

 勿論、最寄りの空港のない洋上を長時間飛行する旅客機は1発もしくは2発(4発エンジン機の場合)だけでも安全に飛行を続けることが出来るように設計され、整備においてもより厳しい検査が義務図けられている。

 そのことを頭では理解できても、もう1発のエンジンが止まったらどうするのだという恐怖を多くの乗客が感じることはまず、間違いない。トラブルとは往々にして連鎖的に起こるものなのだから。

 今回の事故はよりによって20年目の8月12日に発生した。「二度とこのような事故がないように」と誓いを新たにしたその日にこの事故である。JAL関係者は、よもや「惨事に至らなくて良かった」などとは思っていないだろうな。起こってはいけない事故なのである。

 つい最近、国内での航空機事故がJALにおいて多発しているとの報道があったばかりである。国内の旅客便のうちJALが35%を運行しているが、事故の55%はJALで起きているというのである。JALにおける事故の発生率はJAL以外の航空会社のそれの2倍もあるということである。

 JALの事故発生はJASとの合併後に特に多くなっていると言う。20前の事故の経験にも関わらず、事故を多発する企業風土は一向に改善されていないと言うことなのだろう。三菱自動車の一連のリコール隠しと同じ問題を抱えているやに思えてならない。

 郷秋<Gauche>は以前からJALの方に事故が多いように思えていたし、サービスの質も決して高くないと感じていたので、選べる時にはANAを利用してきていたが、これからはますます確信を持ってANAを選ぶことになるだろうし、私と同様の選択をする方が確実に増えてくるであろうことも容易に想像できる。

 「JALは旅客を運ぶのをやめてはどうか」という20年前の事故のご遺族のコメントが実に印象的であった。



今日の1枚はすみよしの森で咲いていた藪欄(ヤブラン)。


今日、恩田の森で撮影した写真をこちらに掲載しておりますのでぜひご覧ください。

恩田Now 
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