福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

乳幼児の歯科治療はトラウマになるのか? その1

2006-05-30 | 子どもとの付合い
乳幼児で、ある程度以上重症なむし歯があったり歯をぶつけた場合など、どうしてもすぐに治療が必要なことがあります。
4歳近くになると結構コミュニケーションがとれるようになりますので、トレーニングをしながら何とか治療ができるようになりますが、それより年少では、抑えたりバスタオルにくるんで治療せざるを得ない場合もあります(抑制治療といいます)。本人はとにかくいやだから泣いたり動いたりします。こちらも抑えたくはないのですが、削る機械などを使っていますので、手や口の中や周囲をケガしないように、また治療がある程度以上のレベルでできるように拘束することになります。治療をきちっとすればするほど、子どもも親も歯科医も歯科衛生士もしんどいわけです。抑制効果が高いネット状の「レストレーナー」と呼ばれる専用の器具もあって、乳幼児のむし歯が多かった時代は小児歯科では時々使用されていました(今も使用しているところはボチボチあると思います)。
私自身も以前は使用したこともありましたが、今回開院にあたっては導入しませんでした。2、3歳の頃に抑制治療していても、その後定期的に健診や予防を行っていると小学生くらいになると「あの頃は網に入って泣いてたよなー」と笑って振り返る子どもも多いのです。一方で、その後の歯科との付き合い方にもよりますが、そのことがマイナスイメージとして記憶に残っている場合もあると思います。先日受診された患者さんの保護者(母親)の方も、「小さい頃ネットに入って治療された記憶があって、歯科に恐怖感がある。」とお話され、「子どもに説明しながらトレーニングをして、治療を開始する」という私達からの提案に非常に納得された様子でした。以前は「トラウマ」という言葉さえありませんでしたよね。
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