福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

フッ素のむし歯予防効果 その2

2006-06-07 | フッ素について

家庭用のフッ素うがい。右側は粉を溶かして調合します。

フッ素の利用法で最も効果的なひとつ、水道水にフッ素を入れるフルオリデーションは日本ではほとんど行われていませんので、家庭で行えるフッ素洗口法が実際行える最も効果的な方法と言えます。地域によっては小学校で集団で行っているところもあって、かなりのむし歯予防効果が報告されています。写真のような洗口液が歯科医院で購入できます。これで1日1回、30秒位ブクブクうがいをする習慣をつければ良いのです。毎日のことですからブクブクうがいと吐き出しが上手に出来て、あまり飲み込まなくなる5歳以上くらいが対象です。

できそうですか?簡単そうでできないのが新しい習慣です。学校での集団で行う場合は、そのための時間が組み込んでありますので、一旦開始することになれば持続するわけです。ところが家庭では「最初はやっていたけど~、ちょっと最近は…」、という話がむしろ普通です。

では家でできるフッ素で現実的な方法は何でしょう? 以前書いている、泡状、スプレー状、ジェル状フッ素などは歯磨き時についでにできることなので、結構持続している場合が多いようです。これらの方法の臨床的効果はまだ明確に出ていないのですが、水道水やうがい薬の効果でわかるように、薄い濃度でも毎日行うことで高い効果がありますから、効果は充分期待できます。ポイントは、使った後のうがいを基本的にはしないというところです。

家庭で使用できる泡状(左)、スプレー状(その右)、ジェル状(右の3種類)のフッ素です。

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4 コメント

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質問 (匿名)
2006-06-07 22:58:21
ここに書くのは場違いかと思ったのですが、調べてもわからなかったのでよろしければ教えてください。

歯の間を白い詰めもの(レジン?)で治療したのですが、治療後、白いのが流れたらしく後ろの歯の間に入って固まってしまい再び歯医者に行って取り除いてもらったのですが、そんなに簡単に流れてしまうものなのでしょうか?

前回は下処理材が他の歯に流れました。

少し歯医者に不安感がでてきてしまったので出来れば教えてください。宜しくお願いします。
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レジン治療 (ふたつき)
2006-06-08 16:05:05
歯の間の虫歯を治療する時は、元の形に戻して詰め物が隣の歯に流れないように、マトリックスとかストリップスというある種の壁(隔壁と言います)を歯の間に挿して、処置します。レジンの種類にもよりますが、虫歯が小さい時は流れの良いレジンを使用するのが便利なのですが、場合によっては流れすぎもあります。レジンは多かれ少なかれ形の修正と研磨が必要ですので、詰めて固めた直後にそのステップを行なって終了します。処理剤は歯に塗った後エアーで伸ばすようにしますので、隣の歯まで飛ぶ可能性もあります。隔壁処置を丁寧にすることで、いずれのトラブルも最小にできるのではないでしょうか。
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ありがとうございます。 (匿名)
2006-06-08 19:43:55
もう一つ質問なのですが、レジンの治療後、歯がジーンと痛むことが一週間くらい続くのですが、何故でしょうか?
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治療後のこと (ふたつき)
2006-06-09 11:05:17
むし歯や削った深さにもよるのでしょうが、象牙質部分を削ることによる神経(歯髄)への刺激で一時的に敏感になる現象は考えられます。レジン自体に若干刺激性があるとも言われていますが、例えば奥歯の場合、熱の伝わりやすい金属の詰め物よりも、レジンのほうが冷たい・熱いものに対しては元来のエナメル質や象牙質に近い性質を持っています。
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