福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

乳歯の外傷と生え変わりの問題

2021-11-02 | 歯のけが

転倒したりして乳歯をぶつける外傷は、3歳までくらいが多いですね。
1回外傷で来院した患者さんは、その後2回3回とぶつけることも多々あります。





この患者さんは、最初は1歳前に1回目の外傷で来院しました。
真ん中、右側の歯が欠けて神経部分が露出していたため、根の治療を行いました。
年齢的に歯は出ていますが、根の形成が完成しておらず神経部分も大きく象牙質が薄い状態です。
神経をとってしまうと、その後の歯の形成はストップします。
その後もこの患者さんは数回外傷して、炎症も繰り返しています。
そのため、根に充填していたペーストが上の写真のように消失しています。
再度、根の治療をして経過観察です。




7歳近くになって、上の前歯も生え変わる時期です。
外傷歯の上の永久歯は、高さ的には左右差はありませんが、永久歯が外側に傾斜していて、かつ乳歯根の吸収不全があるようです。






それから半年後、左側は正常に永久歯になりましたが、右はほぼ出方がストップしています。
これ以上待っても正常な交換は期待できませんので、乳歯抜歯としました。
経過観察は必要ですが、抜歯で永久歯の方向が改善されて出て来るものと思われます。
若干外側から出てきても、通常時間とともに改善していきます。
乳歯外傷後の生え変わりの問題は、想定内として管理する必要があります。
タイミングが遅くなれば、その後の歯並びかみ合わせの問題も出て来やすくなりますので、定期的な経過観察と適時の処置が重要です。




ふたつき子ども歯科  http://fc-dental.jp.net

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