福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

当院におけるシーラントの使い分け

2024-02-02 | むし歯予防の話

奥歯の溝部分などの虫歯予防には、溝部分を削らずに埋めるシーラントがかなり有効です。
大多数の歯科医にとっては、シーラントと言えば白いレジンシーラントと認識していると思います。
当院では、ある種のこだわりもあって、4種類のシーラントを使い分けています。



まずは最も一般的な白いタイプのレジンシーラント。これが歴史的にもスタンダードではあります。
フッ素が若干出るタイプですが、レジンなので持続性や量は少ないですね。
シリンジから出した段階では薄いピンク色ですが、固まると白く色が変わって、分かりやすいよう工夫されています。



こちらは一般的ではありませんが、透明タイプのレジンシーラント。
上の側切歯の裏側など、患者さんによっては深いくぼみがあって、虫歯リスクが高い場合があります。
前歯なので、裏側と言っても審美的考慮で透明タイプを使用しています。



こちらは当院で一番使用しているグラスアイオノマーシーラント。
操作簡単で材料から半永久的に微量なフッ素が出ますので、出て間もない歯で、虫歯リスクの高い時期に適しています。
低年齢児にも負担が小さいので適していますね。



これもグラスアイオノマーですが流れが良好なタイプなので、部分的に溝が深い部分に、浸透性を考慮して使っています。
歯は出てから3年ほどは歯質が未成熟で、虫歯リスクが高い時期です。
言い換えると、原則この期間にシーラント適応で予防できます。
またその後は、全体的に虫歯リスクが高いとか、溝が深くて形態的に虫歯リスクが高い場合には期間を延長します。
当院の基本ポリシーとして、出始めから数年間はグラスアイオノマー、それ以降必要と思われる場合は、レジンシーラント適用としています。
また、第2乳臼歯、第1第2大臼歯は基本的におススメしており、第1乳臼歯と小臼歯、上の側切歯はオプション的に行っています。
ちょっとこだわり過ぎとも思いつつ、使い分けしています。



ふたつき子ども歯科  http://fc-dental.jp.net

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