福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

リンガルアーチで歯を移動する

2020-08-30 | 歯並び、矯正の話

8月も明日で終わり。
次男とNYに行った頃なので、3月中旬から今まで半年ほどは、世の中ひたすらコロナに関わる毎日が続いています。
とはいえ、今年も3分の2が終わると考えると、時間の過ぎるのは早いもの。
夏バテ気味のうえ、勢いでビールやハイボールなど、アルコール類の量が増えていて、用心ですね。
午前は家でゆっくりしていましたが、午後から雑務に休日出勤。
リンガルアーチという矯正分野ではクラシックでシンプルな装置があって、久しぶりに作製しました。
奥歯に矯正用バンドを合わせて歯型を採ります。
それをもとに、石膏で作業用模型をつくり技工作業をします。
バンド内側にSTロックという装置をロウ着して、歯並びの内側に沿うように左右からワイヤーを曲げていき、途中で左右ワイヤーをロウ着して、一体化します。これでメインフレーム出来上がり。
歯を動かしたい部位付近に、細目で弾力性のあるワイヤーをロウ着し、歯に対して正しい方向に力が加わるよう形態調整して終わり。オタク的な作製説明かな?



この装置を入れる予定の患者さんですが、上の乳歯の外傷の影響で、後から出るべき永久歯の位置異常が起こっていました。
時期が来ても乳歯が抜けないので、抜歯して、オブチュレーターという永久歯を誘導できる装置を使って、遅ればせながら出てきました。
出ては来ましたが、捻じれてかつ内側から出てきて、下の前歯との噛み合わせも問題になっています。
いずれは前歯にブラケットを装着すれば綺麗な歯並びになりますが、歯の高さや位置的にブラケット装着が難しい段階です。
まずは、第1段階としてシンプルに前歯を外側に移動して、もっと自然に出てくるようにヘルプが必要です。
リンガルアーチは反対咬合の時など、上の前歯を前方に移動するのに使用していましたが、最近はプレオルソでより簡単に治せるケースを多く経験しています。
リンガルアーチなどの矯正装置は、大学勤務時代に基本自作でしたので、ある種作りなれています。
久しぶりに自作したんですが、若干面倒だなと思いつつも、一旦始めて思うように出来上がると本能的にうれしいものです。




ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

コメント
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