上の永久歯の前歯がデコボコで、結果上下左右の側切歯が逆に噛みこんでいるかみ合わせです。前歯より奥はまだ乳歯の時期です。
この患者さんは長頭系の骨格でやや細おもて。歯並びは、やや幅が狭いのではないかという印象を受けます。
この時期の早期矯正治療が望ましいと判断して歯型をとって、歯の大きさや歯並びの幅、奥行きなどを計測して、日本人平均データと比較しました。
その結果、やはり特に奥歯部分は歯並びの幅が狭いのですが、前後的にはやや長め。さらに、乳歯の大きさは平均かやや小さめなのに、永久歯前歯がかなり大きいという結果が得られました。
先日のブログでも述べましたが、乳歯の大きさと永久歯の大きさとの相関はそこまで大きくないので、乳歯の時期大丈夫と思っても永久歯が出てきたらデコボコになってきたということはあって、この患者さんがよい例です。
その逆もあって、乳歯の時期に心配してたけど、永久歯が出てきたら平均的という場合もあります。ちなみに永久歯間の大きさの相関は大きいので、この患者さんでは前歯の治療後も、奥歯の生え変わりが終わって再評価が必要になると思われます。
この患者さんでは、上の歯並びの幅の拡大に内側からの拡大装置を3~4か月使用した後、前歯にブラケットを付けてさらに半年くらいで、治療は一旦終了になるでしょう。
ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam