福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

便利で多機能な材料

2012-07-21 | むし歯予防の話

歯科で使用する材料のなかに、グラスアイオノマー(セメント)というものがあります。
30年ちょっと前、最初に発売された時は、銀歯等を歯に接着する、いわゆる歯科用セメントでした。ところがこの材料、その後色んな用途に使えるように改良されていきました。詰め物の材料、矯正用のブラケットを歯に接着するための材料、シーラントへの応用、知覚過敏部分のコーティング、虫歯治療で深い部分の保護、初期虫歯部分のコーティングなどの様々なケースに使用可能になりました。
当院でも様々な処置に行っていますが、歯や金属の処理をしなくても接着が良好なこと、材料自体の刺激性が少ないこと、微量のフッ素が出続けることなどの特徴を利用しています。処置手順が非常に簡単なので、低年齢児のシーラントや虫歯処置などに使用することで、無理のない小児歯科治療が可能になっています。フッ素が出るという性能があるため、初期の虫歯の再石灰化に有効で、虫歯=削るという従来のパターンが変わりつつあります。
ただ材料の強度が若干落ちるので、定期的なチェックと、必要に応じて材料を追加する(やり直しは必要ありません)ことが必要ではあります。




粉と液を混ぜるタイプです。左側のフジ9エクストラという最新の製品はフッ素の出る量が従来の2倍に増しており、材料の透明感が増して歯の色に近くなっています。当院でも、今まで以上に使用頻度が増すでしょう。
ところがこの材料、世界的にはメジャーなのですが、国内ではやや知名度が低いんです。





ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

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