福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

いろいろ装置をつくってます

2011-03-28 | 歯並び、矯正の話

子どもたちの長期休みの時期は、小中学生の患者さんが増えます。それとも関連して歯列矯正の患者さんも、相談も含め増えますね。
永久歯の全体的な矯正治療ですと、マルチブラケット装置といって、通常それぞれの歯の外側に直接ブラケットやチューブをつける装置を使う場合がほとんどです。それと比較して成長発育期を利用した小児矯正治療ですと、歯並びがデコボコの場合、第1段階として歯並びの幅を拡大する装置などを使ったり、前歯が上下逆に噛み合った反対咬合の患者さんでは、まず上の前歯を裏側から前方に押し出して噛み合わせと下顎の位置を改善する、というように、将来のためのダイナミックな改善を主として行います。
矯正装置の技工は通常の技工所では一般的ではないこともあって、私自身が作製しています。これは昨日つくった3種類の装置。





左上は下の前歯の歯並びがデコボコの患者さん。上と比べて幅が狭いので、拡大することで歯並び噛み合わせとも改善が期待できるので行うことにしました。拡大は取り外し可能なプレート型の装置もありますが、ワイヤータイプの方がかさばらず、装置が壊れたり使わないなどのトラブルが少ないこともあって、確実に拡大できますので、私的にはこちらを好んで使用しています。
右上はトランスパラタルアーチといって奥歯が前に寄ってこないようにする装置です。この患者さんはかなりの出っ歯で、改善するためには上の両側の4番目の歯(第1小臼歯)の抜歯が必要です。マルチブラケット装置で前歯を後ろに動かす時に反作用で、特に上の奥歯は前に移動しやすいという特徴があります。これをできるだけ阻止する装置です。
最後に下の装置は、上の一番奥歯(第2大臼歯)が両側とも外側に傾斜していて下の対する奥歯と噛み合っていない患者さんの装置です。歯並び的には前歯の問題も若干ありますが、今回は奥歯のみの治療ご希望でした。移動したい奥歯の手前にL型のループを曲げて、この弾力性を利用します。
どの装置もまずは奥歯に矯正用バンドを適合させて歯型をとります。それをもとに、このような作業模型というのをつくって技工します。
以上、いろんな装置の紹介でした。




ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/
                           http://www.futatsuki-dental.com/

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