福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

予防的な矯正治療

2011-03-08 | 歯並び、矯正の話

昨年の6月14日のブログに、歯並びの治療で出てきた患者さんのその後です。
地域の歯医者さんからの紹介で、下の前歯の歯並びの問題があった患者さんです。乳歯の前歯が2本ずつくっついている癒合歯が左右ともあって、生え変わりの時に、第1番目の前歯が広がって出てきています。永久歯前歯の数は通常通り4本あった患者さんで、このままですと第2番目の前歯が出てくる時に、スペース不足で歯並びに問題が出てくるのが容易に予測されます。





そこで、前歯間のスペースを簡単な装置で閉じて、次に出てくる永久歯の場所をつくり、いい場所にでてくるように誘導したわけです。予防的な矯正治療で、咬合誘導とか萌出誘導とか呼んでもいいでしょう。
前歯間のスペースは3か月ほどで閉じて、その後3か月位して、片側の永久歯がほぼ良い場所に出始めました。その後3か月、今度は反対側も出始めました。位置的には良好です。ここまで来ると、4本の前歯は自力で良い場所に並んで行きます。この時期の矯正治療は、きちんと並べるというよりも、自然の生え変わりがいまくいかないのを、助けてあげて外れたレールから元に戻してあげるという考え方が適切なんです。 通常の全体矯正治療と違って、自然に動いた位置はその後の安定性が高いので、あえて装置を早めに外して自然に任せるわけです。





右下前から2番目の前歯(向かって左側)が出始めました。この時期、後は自力というか自然にお任せでOKなんです。反対側の前歯はやや外側に出っ張っていますが、これもまず良くなります。
ちなみに、向かって左側前から4番目の歯(第1乳臼歯)の歯間の虫歯が発生していましたので、この日装置を外した後で、虫歯治療もしました。
4~6歳位は乳歯奥歯間に虫歯ができやすい時期ですので、こちらもご注意を。虫歯リスクは高くないと思っていましたので、私も油断していました。反省です。





ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/
                           http://www.futatsuki-dental.com/

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする