熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

続 発表会

2009年01月28日 | チェロ
デュオとしてのトータルの出来は、発表会が最高でした。
本番で本領発揮のM子さんでポイントが上ったのです。
極上のスタインウェイも味方してくれました。
わざわざ東京から来てもらった甲斐があったというもの。

なぜこの曲を選んだかという司会者の質問に、ピアノがステキな曲で下手なチェロをカバーしてもらえるからと、とっさに私が答えた通りになりました。

この時は全然アガってなくて、客席の友人を見つけて喜んだりしていました。
イントロが聴こえた途端、指だけがガチガチになってきたのには慌てました。
鼻水が気になりつつも一番難しい3番あたりからやっと落ち着いてきた感じ。
一番心配していた最後の和音が決まったのが救い。

ステージから戻ってきて、先生のお褒めの言葉。
他の講師陣の評判がとてもよかったそう。
この曲は発表会では新鮮。
弾く人は古びてるけど、選曲はフレッシュに!という狙いは当たり。
自分で選んで、チェロパートは試行錯誤して手書きし、
ピアノの楽譜も、最後に東京の先生にステキに加筆してもらいました。
すべてに恐ろしく時間がかかりましたが、ムダではなかった。

やはりピアノの変貌ぶりに先生も驚嘆。
「本番はものすごい集中力ですねぇ!」

そしてチェロも良く鳴ってましたと言って下さった。

ホールに戻って、身内達、開口一番「チェロ緊張してたね~!」
妹「鼻拭いたでしょう!」
でも、音は客席に届いていたそうで何より。

ほんとお陰さまで、何とかクリアできたというのが実感。

振り返れば、「とにかく丁寧に丁寧に弾く。そうすれば、走らないから。」
これをモットーに弾くつもりでした。
腹式呼吸をして、緊張を喜びに変えるのだ!と気負ってもおりました。
結局、本番は番狂わせなもの。
ひたすら、落ち着くのだ!と自分に言い聞かせるのに必死。
何も考える余裕がなく、勝手に手が動いていくままでした。
途中で走って、ピアノが落ち着かせるような弾き方をしてくれて我に返りました。
ソロデビューはこんなものなのかな。
音楽に入り込めたM子さんは、もっと難しいショパンで数回発表会を経験済み。
やはりもっと経験を積むしかない?


番狂わせなのは、インタビューもそう。

M子さん 「Yes,」 私、「We can!」
「熟年ですが、未熟なデュオです。」
「この曲は、お一人様の歌ではなくラブソングです。」

などと言葉まで用意周到。どれも言えず上記のアドリブになってしまいました。

それから私はすごい心配症というのが、自他共に発覚。
本番直前に松脂が少なすぎ?と急に松脂をお借りしたり。
ペグが本番中に緩んだらどうしたらいいですか?と先生に詰め寄ったり。

発表会って、不測の事態に対応する訓練の意味もあるかもしれません。

さて、次はM子さんのリクエストにお答えしたい。
と思ったら、ボヘミアンラプソディーのピアノ譜が早速添付で送ってきました。
クイーンの大ファンなのです。
ピアノのソロで弾けばいいのにと言うと、ポップスは一人じゃない方が面白いらしい。
私が参加するなら、ごくごく一部だけになりそう。
ほとんどピアノばっかりのチェロソロもあってもいいかしらん。
まあ、軽く2年はかかりますな。

なんと私らにリクエストがきているコステロの‘She’にもトライしたいよね。