熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

20年

2015年01月17日 | 昔のこと
あの日の明け方、ものが壊れる大音響と信じられない激震の中「ぜったい死なない!」と心の中で叫んでいた。

高い所から大きな物が、私を避けて落ちてくれてよかった。

ものすごい量のゴミを出して、引越しもした。

飛び跳ねて場所を移動したピアノも処分した。

あれから20年、懲りずにまたものがたくさん増えている。

何が必要で大切なものか選別しなければ。。。

10年

2015年01月16日 | 音楽
寒中お見舞い申し上げます。
喪中につき新年のごあいさつは差し控えさせていただきました。
シクシク。。。

このブログをはじめて10年も経ってしまったとは、本当に光陰矢のごとし。
ブログ全体もすっかり絶滅危惧種の様相ですね。

母は21日に急変して、25日のクリスマス、自宅でアラ還娘2人に見守られ、
驚くほど安らかでキレイな顔をして旅立ちました。
ガン闘病が嘘のようです。
痛みもなく鎮痛剤も不要だったのは、ほんとうに幸いでした。

この日人生最後に聴いた音楽はBSの録画で、ケラス&横坂師弟コンビのチェロ。

前日まで、かすかに言葉を発していました。
ふがふが言うので、予想して単語を言うと首の縦横で返事します。
なんと「音楽」がビンゴ!
MP3プレイヤーのイアホンを装着すると聞いていました。
プレイヤーを熱烈愛用し、まさに音楽に支えられ天国へ導かれた気がします。

さて、10年もチェロを習い続けられたことは、しみじみ驚きです。
すっかり耳がこえた母のイメージするチェロの音とは程遠く、
ついに演奏で喜ばせることはできませんでした。
でもチェロのお陰で、クラシックを中心に音楽の世界が身近になり、
母にもその素晴らしさや楽しみが伝わって、
最後の最後まで名人による名曲を楽しんでもらえたのは感動的なまでによかったこと。

これに限らず、病を得てからたくさんの感動、感服、感謝に出会わせてくれた母でした。
母からのいろんなメッセージが込められている気がします。

チェロはこのところの練習不足で、すっかり振り出しに戻っています。
気長に焦らず諦めず細く永く精進します。
と言いつつ、あっという間に10年経つのでしょうね。

11年前、73才の母@ジャニコロの丘です。
写っている木は「松」じゃないですね。



ひかえめでとても大人しい人でしたが、どこへ行ってもその場に馴染んでしまうのが不思議。
私もあと12年たったらこんな風にALL白髪か!?
チェロはまだ弾けそうですね。
1日、1日大切にしたいものです。