熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

繕い裁つ人

2015年02月17日 | 映画
映画『繕い裁つ人』本予告


なかなか仕事モードに復帰できず、悶々としているのでこれを見てきました。

正直、前半眠かった~~~
お隣の洋裁好きと思われるご婦人のご亭主のいびきが気にもなりました。
「ハ刺しと言ってねぇ」と説明されても、ご亭主様には退屈だったことでしょう。

言わんとすることは、ものすごく共感しました。
ずっと着たい服を作りたいというのは私も常に思うこと。

友人の亡き母上様は誰も知らないうちにちゃんと死装束を用意されていて、それがうちで誂えたお気に入りのスーツでした。
仕事冥利につきます。
あの世までとは言わなくても、長く慈しみながら服を着ることの幸せを忘れたかのような昨今です。

映画は身近なテーマで、おまけに地元なので、つっこみ人間になってしまいました。

タイトルからなんか不自然な感じ。
「裁つ」ことから仕事が始まると身に染み付いているもので。

祖父母の代から神戸在住の設定ですが、標準語だし神戸人らしさがないのが淋しいね。
母親が着物を着ているのも謎。

リフォームするのに、あんなところまでハサミ入れたらダメでしょ。

布の端ばかり延々縫っているのも変。

などなど。

知っている景色やお店が出てくるのはうれしいです。

子ども時代の古き良き神戸の思い出が蘇ってきました。
そう、町にテーラーとか洋装店がたくさんあった時代です。







ビリー・エリオット ミュージカルライブ

2015年02月13日 | 映画
映画にシニア料金というのがあるのを友人に教えてもらいました。←おそい
気がつけば、ワタクシすでにしっかり対象のヒト。

喜び勇んで見たい映画に飛びついたら、例外の特別料金でした。

ミュージカルのライブ映画なのですが、ロンドンまで見に行くことを思ったら何の不満もございません。
劇場の熱い興奮も伝わって楽しめたけど、映画館ではそれぞれ感情を押し殺している感じがちょっと悲しい。

夜に映画を見るのも超久々。

大当たりでした!
体の芯から、体幹からゆさぶられる作品でした。

「マイ・フェア・レディ」、「オリバー」、を思い出させる低所得者層が舞台。
サッチャー政権になっても、格差社会のお国柄は変わっていなかった!?
打倒マギーも大きなファクターで風刺も見せ場。
アベノミクスは大丈夫か。

母モノ場面は、今の私には必殺技。
いたいけな少年にとっても、アラカンのおばさんにとっても、母は母。
天国で母が見守っていてくれると歌われると、感極まる。

エリオット・ハンナ君


何といっても主役の少年が、ものすごくチャーミング。
彼のお陰で、3時間の長さがあっという間だったと言っても過言ではありません。
出ずっぱりで、体張っての大奮闘。

主役は何人も交代で演じていて、予告編では違う少年ですね。
このライブ映画のために、現在、過去のビリー役が大勢出て踊るのも壮観でした。


音楽はエルトン・ジョンだそうですが、「ありのままの~」的なテーマソングがないのがちょっと残念かな。

予告編に出ている歌は「それなりに、それなりに」とアタシには聞こえてしまうんですけど。

予告編


名シーンがYouTubeで見られるので余韻にひたっております。