熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

84回目のレッスン(通算101回目)

2008年12月27日 | チェロレッスン
普段の練習では、ガダ兄さんを思い切り鳴らす時間が限られます。
音量を上げるためには、ガダ兄さん自身が鳴り易くなってもらわないと。
ということで、レッスン前に別室で思いっきりウォーミングアップして、ガダ兄さんを起こす。
超駒寄りや、高音、普段弾かない所を、右手フォームを鏡で見ながら目いっぱい鳴らす。
鳴りにくいところを鳴らす。
この練習は嫌な音が出るし、ウルサイので家ではどうしても控えめになってしまいます。

○重音

今年最初の重要テーマでしたが、間もなく自然消滅。
最後になって、突然浮上。
4ポジションから、A線D線で14、13、42とか、難しい。
小指と人差し指の長さの差がありすぎるワタシには酷。
不協和音を放つたびに、先生の顔面が激しくゆがむ。
どこか具合が悪くなられたかのようなしかめっ面をなさるので、そっちに気が行ってしまいました。
後でわかりましたが、風邪の病み上がりだったそうです。

○発表会の曲

課題の音量を上げることに留意して弾いてみる。
一応以前よりメリハリが出来、音がしっかりしたのは認めますと。
でも、案の定、前半の音質が猛々しくなってダメ出し。

前半の音の出し方を何度も何度も。
特に出だしは何度弾いたことか。
途中、「やけくそで弾かないで下さい!」
何度かに1回、良いのがあるのですが定着させるのは難しい。
一つのフレーズに、いったいいくつのチェックポイントがあるのだろうと思う。

音程が取れるようになった高音は、繋がりと響き。
ガダ兄さんを先生が弾いてみて、やっぱり高音が鳴りにくいと。
前も1ポジションばかりよく鳴ると言われましたっけ。
普段から、高音を鳴らす訓練するように。
レッスン前のウォーミングアップ、ご存知だったのかしらん?

音の終わり方差別化。
ロングトーンの伸びが足りない。
などなど、注意点は数多アリ。

音色についてのコメントが多いのですが、ボキャ変というか。
羊羹みたいな音出さない。
ドテッとしているという意味?

今回、新たな注意点は姿勢。
正面を向いて堂々とゆったりと弾く。
この曲の場合、これがポイント。
う~、手元を見ずに弾くのは難しい。

最後に録音。
立派なマイクを用意されていて、ちょっとビビリましたが、
それまでのピアノ無しと違って、ピアノ音源と合わせることが楽しいので意外と快調。
(生のピアノで合わせるのがホント楽しみ!)
時間があったので、一緒に聴きながら講評を。
この方法は指摘されている内容がわかりやすいです。

出だしの音が、別人のようで個人的にそこだけ大感激。
いつも出来るわけでは全くないので命中率を上げること。

終わって、先生「かっこついてきましたね~。よかったぁ~!」と元気なお声。

いえいえ、まだまだこれからです。
ここで気を抜いてはいけません。

今年最後のレッスンでした。


サプライズチョコ

2008年12月21日 | 番外
英語が苦手なアノ方からのおみやげ。
残念ながらワタシが頂戴したのではなく、友人夫婦のお宝。
すごく大切そうだったので、ワタシら手も触れず、見るだけ、写真撮るだけ。
友人はン十年前に職場結婚したのですが、当時から彼からの結婚祝いは家宝になるかもしれないと思って未使用だそう。
受賞を予想され続けて幾久しく。
関係者ご一同、ほっとなさったことでしょう。

受賞までにこんなに時間がかかるということは、
今後2~30年間の受賞者も予想できるということ?と素朴な疑問。

それにしても、物理って何をどう説明されても理解不能でございます。
友人宅の食卓ではヒモや弦の理論とやらの数式が日々計算され続けられているとか。
もう、弦は弦でもまったく取り付く島もございませぬよ。


チェロリサイタル

2008年12月18日 | コンサート

長谷川陽子さんのバッハ無伴奏全曲リサイタルが5月と12月、2回に分けて行われました。
5月は聴けませんでしたが、今回は参上。

無伴奏3,2,6。と一口に言いますけど、それをアッサリ弾いてのけるというのは難行苦行の賜物に他ならないと思います。
まさに体にやさしくないバッハ先生の18曲のはず!

曲間では「よし!こう料理してみよう!」みたいな表情がカッコイイ。
バッハ無伴奏は、チェロのご馳走を味わうようでもあり、ある種スポーツ観戦をしているようでもあり。

トップソリストでありながら、身近にいそうな気さくなお姉さんぽいのに惹かれて、今まで何度かコンサートに伺っております。
スレンダーな体で豪快で凛々しい演奏をなさるギャップも魅力です。
指は細いけれど、ものすごく長いくていらっしゃる。
サムポジションで広がる幅の大きいこと。
その指がほんの少し触れただけでも、明確に発音される。

自分のヘナヘナ指では、まともな音が出ないのも道理。
きびきびした両手の動きをしっかり目に焼き付けて、帰って即練習しました。

今回、2着のドレスは、いずれもピンク系でフリフリ揺れて、とってもフェミニン。
1着は、珍しくデコルテ大胆カットです。
お肌にチェロが当たるところ、赤くなっていました。
痛いと思うのですが、布を当てたりすると響きが変るのでしょうか。
(でかいタオルつけてるワタシ)

アンコール、1番よりサラバント、メヌエット。
アンコールの紹介で、6番を弾いた後は話すのも息が切れますと。

拍手が続き、3番プレリュード。
例によって壁が上って、バックの夜景サービスあり。
コンサート最初の曲ですが、アンコールの方が良かったように思いました。
20曲も弾いても、まだ集中力もバッチリという気迫を感じたからかもしれません。

年末は同じホールで、ブルネロ→溝口→長谷川、三者三様のチェロ三昧でございました。

83回目のレッスン(通算100回目)

2008年12月13日 | チェロレッスン
待ってましたとばかり「弓、試してみます?」と先生。
教室では楽器の販売もしています。
弓を探している生徒さんの依頼で、業者さんが弓を預けているとのこと。
しばし、試奏タイム。
30万円クラスの弓3本。
1本だけ、特に良いのがわかりました。
(こんなに優劣がついたら、デッドストックだらけにならんのですか?)
重みがしっかり乗って、弦が楽にひっかかります。
自分の弓よりも、芯のあるしっかりした音に変化。
ロングトーンでは、す~っと音がのびる、のびる。
ただし細かいパッセージを弾いたら、どっしりとして弾きにくかった。
慣れないと小回りがきかないのかな。
将来、このランクにレベルアップしたらいいですよ、と先生。
今の弓は先生にも好評だったのですが、やはり比較すると聞き?劣りします。

しか~し、この金融危機のご時世、しばらくチェロに投資できませんわよ。
去年はチェロを買って、今年はジャンジャン弦を買って。
ユーロは170円から120円へ。
モノの値段がワケわかりません。
今30万台にしては超お値打な弓と喜んでも、ユーロでいくと20万円台に値下がりしていることになるかもです。

さてさてそれよりも。
肝心のレッスン!発表会がおまんねん!先生!

このところ、ピアノ伴奏の音源で合せる練習をしているので、それを聞いていただきました。
一応暗譜して、最後まで通せるようにはなっております。
「なかなかいいですよ。細かいところも良くなっていますし。」と先生。
注意事項は、毎回似たりよったり。
小さくまとまっている。
音が小さい。
弓をもっと大きく早く使って音量を増す。(ホールは広い)
そのボウイングの練習。

音の終わり方が出来てない。←その通り
弓が浮いて音が抜ける箇所。
A線ファソラソ123の指の形。上からでなく横から。
指のどの部分で、どの角度で押えるかで、音が変るんですね。

最後にもう一度通す。珍しく先生もレコーダー持参で録音。
録音を聞くと、ああ、まだまだ。
がんばったつもりのヴィブラートも、かなりの部分、痕跡もなくショック。

次回、音質は後で直すことにして、音量がどれだけ出るか練習してくること。

金婚式まで手がまわりません。


オバチャン

2008年12月11日 | チェロ
本屋で「大阪のオバチャンは、なぜ人前でもあがらないのか? 」というタイトルが目にとまりましたが、手に取る時間ナシ。
まあ、実感としてすごくワカル。
大阪のオバチャンは、いつ何時も所かまわず、ゼッタイにマイペース。
自宅であろうと、TVカメラの前であろうと、ステージであろうと。
むしろ人前だと、さらにテンション上がって元気溌剌。
そういうオバチャンを見て育ったら、子々孫々そうなります。
アガル?何それ?でありましょう。←ムターさんもこう言いましたとさ。
しかしワタシは、人前では人並みにアガルのであります。
オバチャンより、オジチャンに近いかも。

乏しい経験ですが、発表会を見学した限りでは、オジチャンの方がデリケートだと確信しました。
アガってしまって、普段の力を出せないもどかしさ、哀愁まで漂う愛すべきオジチャン達。

今から、大阪のオバハン(オバチャンと打ったつもりが!cが欠落)になったつもりで、イメージトレーニング。


初溝口コンサート

2008年12月04日 | コンサート
We're All Aloneでは一方ならぬお世話になっております。

1時間43分、休憩なしでサクサク進行していきました。
16曲全部暗譜です!
さすが、ベテランミュージシャン。ジュリーに負けるな!
笑いを取らなくちゃ、と大阪ではMCはすごいプレッシャーだそうですが、手馴れたもの。
300歳のチェロ、大手術後のアンジェラさんの調子も上々のようでした。

あくまでも、自分はポップスのチェリストとおっしゃる。
だから、ステージにペットボトルOK!?
(ストロー付きというところがジェントルマン?)

じゃなくて。。。
歌でもクラシックとポップスの歌い方が違うように、チェロも同様と最近ちょいとわかってきました。
絶唱で爆音を出すのとかはなく、あくまでも自然体。
だから、ピアノも蓋も10cmくらいしか開けていませんでした。

何を弾かれても、それは滑らかに、とろけるようなのです。
ビギナー特有の変なガンバリ音に悩むワタクシには、この演奏スタイルは大変魅力的。

プログラムでは最近発売になったyuors:classicからお馴染みのクラシックが最多。
全部アレンジされていて、途中からオリジナル溝口節が入ったりします。
そして聞きやすい3,4分の長さにまとまっています。
天国の作曲家の皆さん、お許し下さい、だそう。

カッチーニのジャズバージョンは面白かった!
一瞬アヴェマリアとはわかりませんでした。
バロック曲でも、コード進行がジャズっぽいので今風になるとのお話。
プレリュードもスゴイことになっていました。
あと、ピアノの名曲、悲愴、愛の夢も、ピアノとのデュオでは両者に華があっていいですね。
いつか、ピアノと合せて自分も弾けるようになりたい~っ。
そう、今回のコンサートは習いたいとか弾いてみたいとか、厚かましくも親近感。


名曲で聴かせるイージーリスニング風であり、旋律が主なので使う弦もAD線がほとんど。
たまに、ベースっぽくCG線でピッツィカート。

アンコールの「エスパス」で、重音などのチェロの技が発揮されると、妙にうれしくなりました。
最後の2曲は、このホールご自慢、バックが夜景に変身。
(壁がカーテンのように上がり、素通しガラスになります。)
夜景に浮かぶチェリスト氏、ナルシスティックな笑みをたたえスタイリッシュに決まります。
ちなみにブルネロさんの時は、バロックなので夜景はナシでした。


久々の母とのコンサートでもありました。
知っている曲も多く、とっても楽しめたようです。
春に奈良へお花見に行った直後から副作用がきつくなり、病院とお墓参りしか出かけていません。
少しマシになって、夜にもかかわらず、やっと外出する気に。
コンサートで長く座ると、足が本当にヨボヨボしているのには驚きました。
長谷寺の階段を上ったなんてウソのよう。
本人はいたって暢気で、いつか良くなるわと毎日ストレッチをかかさないのには頭が下がります。

■プログラム
プレリュード(バッハ 無伴奏1)
悲愴
亜麻色の髪の乙女
私のお父さん
アダージェット(マーラー5番)
アヴェ・マリア(カッチーニ)
Will You Dance(ジャニス・イアン)
さよならを教えて
青春の輝き
愛の夢(第3番 リスト)
鳥の歌
ニュー・シネマ・パラダイス
あしたのハーモニー
世界の車窓から
誰も寝てはならぬ

エスパスⅡ

チェロ 溝口肇
ピアノ 紺野紗衣


大阪 ザ・フェニックスホール


ランチタイム・コンサート

2008年12月01日 | コンサート
[チェロ四重奏の楽しみ]

本日、仕事を中断してコンサート。
関西縁の、活きのいいすばらしい男性チェリスト達です!
ステージに登場の時から、皆さん和気藹々(こんな漢字!)の笑顔で、こちらの期待も膨らみます。
ブルネロコンサートのリュートのおじさん並みの熱い視線も飛び交う演奏に、ホール全体大盛り上がりでした。
笑みをたたえつつ、スゴイ集中力で一丸となって私達をすっかり虜に。
何とチャーミングでパワフルなクァルテットでしょう。
また、ゼッタイに聴きたいです。
音楽する歓びが伝わる、実に楽しいコンサートでした。
これで、2000円!お客さんはほとんどオバチャンばかり。

仲が良さそうと思ったら、皆さん旧知の仲。
特に3名様はお若いので中高生の頃からの同志。
その頃から、すでにチェロの才能を発揮されていたこともわかりました。

先の中之島音楽祭で、鷲田先生ご贔屓のブラームス間奏曲op.118のピアノ演奏を聴きましたが、奇しくも今回も林裕氏の編曲でop.117と両方聴く事が出来ました。
117の方が、チェロにぴったりというか、涙が出そうになるくらい美しい演奏でした。
ブラームスらしい憂いのある美しい曲ですねぇ。

実は、2部の演奏が1部のルンルンの躍動感や、迫真の熱唱に比べて、ちょっと…大変そうな。。。
1部が余りに絶好調すぎました?
1部は、もう、釘付け、口はあんぐり、目に涙でしたもんねぇ。
ホントなまもの、だと思いました。

■出演者:
金子鈴太郎、西谷牧人、
林 裕、上森祥平(チェロ)
日下部吉彦(お話)

■曲目:
ボッケリーニ:クヮルテッティーノ
ブラームス:間奏曲op.117-1(林裕編曲)
ガーシュウィン:フラグメント
八木節

休憩

◎各チェリストにインタビュー

映画音楽メドレー(平部やよい編曲)
 ライムライト~シャレード~二人でお茶を
 ~シェルブールの雨傘
ブラームス:間奏曲op.118-2(林裕編曲)
チャイコフスキー:くるみ割り人形組曲(林裕編曲)

アンコール
チャップリン:スマイル


大阪 いずみホール