熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

一難去ってまた一難

2011年08月29日 | 音楽
いつも楽天的な母が弱気になり、
思い立って、昨日小澤征爾さんの「入魂の一曲」の録画を一緒に見ました。
食道ガンから復帰して、腰痛と戦いながらサイトウ・キネン・オーケストラの指揮をするドキュメント。
昨年のお話で、来年こそは絶対に完全復帰しますと。
ルックスは病気で変化しても、他は昔のままにお元気で若々しいこと。
次々に困難に会ってもめげない姿、それどころかピンチをチャンスに変えて、
新境地を開く意欲も伝わってきます。
母は大いに驚いて、ちょっと元気になりました。

腰の手術もなさってお元気になられたのかと思ったら、
今年は肺炎になられたり体調不良とか。
今日のニュースで中国公演も中止になったそうで心配です。

昨年末はニューヨークで大成功だったのですね。


椎間板ヘルニア

2011年08月25日 | 健康

コワイですね。
朝、母は普通に歩けていたのに、突然足に激痛が走り、お昼には歩行困難。
デスクのキャスター付きの椅子に乗せて、家の中を移動させるはめに。

医院や病院に行くにも歩けない場合はどうすればいいのか?
未体験ゾーンでした。
父は在宅医療だったし、亡くなる前日まで何とか歩けてましたから。

車椅子を手配する?
まず近隣の整形外科医院の先生に往診をお願いしようと調べたけどダメ。

しばらくじっとして様子を見たいと消極的な母。

痛みで仰向けも横向きもなれず、寝たきりならぬ座ったきり。
そのまま眠れぬ夜を明かし、翌朝、ガン治療を受けている大病院にまず相談してみようと電話。
救急車で来て下さいと言われました!
けど、いくら何でも大げさ!?
どうしたものかと介護タクシーを調べたら、ご近所にもあり、すぐ来て下さってドアツードアで車椅子。
帰りも病院から同様に、しかも普通のタクシー代と変わらない。
とても親切なドライバーさんで大感謝です。

主治医に見ていただき、MRI、レントゲンで辛い姿勢で激痛に耐え、整形外科に回され上記の診断となりました。
同病の故佐野洋子さんが腰に転移して車椅子だったことが頭をよぎりましたが、転移は広がってないはずなのでヤレヤレ。
神経ブロックの注射をしていただき、痛み止めと湿布を処方されました。
11時から4時までかかり、私はお腹ペコペコ。
母は痛みと疲れでグッタリ。

夜になり何とかベッドに横になることが出来ました。
よかった~!
まずは、眠れますように。
元気にならないと、次の抗癌剤治療が出来ません。

あ、それと5月から母のお出かけ先といえば、病院とお墓だけなので、
涼しくなったらおいしいランチでも食べに行こうねと言っていた矢先でした。
グスン。

今日が没後30年

2011年08月22日 | 番外
もう30年にもなりますか。。。
向田邦子さんの人気に驚きます。
日経朝日も、本日の看板コラムに取り上げていました。

彼女は私の母より3ヶ月ちょい年上。
そう考えるとずいぶん昔の人なのですが、
世間との世代のギャップが広がってくるどころか、
最近はその逆を行ってますね。
ヴィジュアル的には恋人が撮った美しいポートレートをはじめ、
古くならない、なりようのない方です。

作家でブレイクした当時、一応読んでみたのですが、
口当たり良く、すっと通り過ぎるだけでピンときませんでした。
誰もが絶賛しているのに。。。
亡くなってからも妹さんや久世さんの本も読んだけど、やはり苦手。
あまりにも立派に成熟して落ち着きのある51才未満であられせられること!
いつまでも大人になれない情けない自分を感じて面白くないのかも。

一番好きな作品は小説ではなくドラマ「時間ですよ」でした。
特にハマさん(樹木希林)がジュリ~!と悶絶するのが好きでした。



新レッスン8

2011年08月21日 | チェロレッスン

新レッスン7で、これではイカンと衝撃を受け、
以来もっとちゃんと音を出せるよう、
初心に返った試行錯誤が主な練習になっておりました。

まずは、とにかく姿勢を正す。(毎回注意受けてましたので)
おへその下10cmを常に意識する。
つまり丹田に重心を感じる。
そして、フォルテの時は、体全体の重さをチェロにかけるつもりで。
エネルギーがいるので汗出ます。省エネはいけません。
脱力イコール楽すると勘違いすると、素人はチェロを鳴らせないのです。

サポジ69番(ロンベルク・ほとんどフォルテばかりの曲)を最初に弾いてみたところ、音が急に良くなってびっくりしました!と先生に絶叫してもらって(誇張あり)、未体験のうれしさ。
さては「ガダ兄」の本当の声に急接近か?
(急接近しても、まだまだ距離はありそうだけど。)

鳴って響いてくれないとすべてが始まらない。

しかし、鳴らせた後にいろいろ難あり。

左手はヴィブラートの未熟さ。
いかにも未熟、未習熟です。

右手はボウイングの基本から、直されました。

弓の都合で音が続かないことがある。
最後まで余裕で良い音で終わるためには?
ボウイングの再チェック。
ロングトーンになると弓の角度の狂いが増幅。
ふらつく弓先を目でチェック。

弦に90度。
A,D線、右手がもっと前方に伸びないと90度にならないことを発見。
角度が狂うとロングトーンがマズイことになる。

いつものレガート問題。
次の音までギリギリまで粘るつもりで。

アップに難あり。
スピードが上がる等、ダウンに比べてコントロールが悪い。
勢い、反動だけで返している感じ。
リズムが正しくない原因でもある。

移弦の角度が大げさ。
90度を考えて最短コース。

超々ゆっくり開放弦の練習。
(右手の持久力)
全部弓先で弾いてみる練習。


サポジ70、71番(ダヴィドフ、サポジニコフ)
シンコペーションというテーマで、超簡単な楽譜。

しかし4分音符と次の2分音符が全弓の指示。
シンコペーションの時は、弓をこんなに使わないといけなかったのかい?
インテンポで弾くと、4分音符の音がカスッたりして苦戦。
素早い全弓の安定したターンのための小指の働きについて学ぶ。

などなど、以上です。

さて、これらの特訓レッスンが終わった後、
自分で曲をいろいろ弾いてみると俄然弾きやすく、
コントロールできるという気分が味わえて感動。



44回目のチェロレッスン

2011年08月15日 | チェロレッスン

アリオーソ

基礎レッスンの効果もあって、寝不足の割には音がヘロヘロでなくてびっくり。
音がしっかりすると、コントロールしやすくなるというのは、かなり実感。
ヴィブラートをかけても、響きがよく広がるのが快感。
でもそれは稀なのが辛いところ。

しかし、相変わらず不穏な弓の動きの箇所が多々あり。
急に遅くなったり、返しで止まったり。
糸一本みたいな音をつなぐためにも、弓は常に動いていないと。

跳躍で3オクターブのド、いつもはずさなかったのですが、
バシッと勢いよく叩くのではなく、押さえる感じで。
目安は音階のミファソラシドの指使いで、2の指ラを基準にドを置く。

呼吸について、最初と仕切りなおしの部分、吸って吐く。

音を繋ぐ、というより音楽的にどんな音をどう出していくかということは、
遅くから始められた先生も、すぐ理解できたわけでなく、ある時期開眼されたそうです。
室内楽の通奏低音の単純な音の並びをどう弾くかで、音楽がすごく変わるのがわかってからとか。

まだ当分、この曲続きます。

熱帯夜で、ベビーちゃんも夜中にバタバタ、イライラだったそう。
先生もぐっすり寝ていられないのですね。
レッスン前から熟睡中の姫、私の音で起きないか心配でしたが、終わっても爆睡中でした。
いつも弾いている時、おとなしくしてくれてありがとう。
姫のご機嫌を損なわない演奏をモットーにがんばります。




中高生のためのコンサート

2011年08月14日 | コンサート


青少年に、正しいコンサートホールで生のオーケストラに触れてもらうための企画で、
企業のバックアップもあり超低価格。
実際のお客さんは中高生ならぬ中高年も多数で満席。

でも普段は見られない小学生とかも目立って、お隣もそうでした。
お兄ちゃんは身を乗り出して聞いているのに、妹ちゃんは最初から最後まで(3時間の公演)、少しもじってしていられませんでした。
退屈だと眠りそうなものなのに、靴脱いで足を伸ばしたり、椅子の上に正座したり、チラシを丸めて覗いたり、お茶飲んだり、次は何をするのかちょっと気になるオバサン。
ひょっとして、叱られない程度にゴソゴソするのがスゴク面白かったりして。
中高生の団体さんもいましたが、やはり感受性はそれぞれで、寝てる子もチラホラ。
一方で、帰りに小さな男の子がティンパニの真似をしながら「おかあさん、楽しかったね~!」とゴキゲン。
受け止め方は千差万別。
お子様達、今、全然つまらなくても大丈夫だからね。
私も中学生の時はそうだったから。

三枝氏の丁寧な説明は、どちらかと言うと中高年にピッタリ。
ドヴォルザークは、文学賞に例えると芥川賞作家ではなく直木賞作家です。
ドヴォコンは、片思いの女性(妻の姉)へのレクイエムにするため、最後56小節を付け加えた。
静かな部分が実に美しいメロディ。
反面ものすごく下品な部分があって、その下品さが魅力。
などと結構長くお話されました。
20ページ以上もある詳しいパンフレットも頂きました。

お目当ての宮田大さんの演奏、美しかったです。
コバケンさんの十八番、「新世界より」は盛り上がりました。

27日(土)BS朝日7時から16日の公演が放送予定だそうです。




世界遺産のメモ

2011年08月12日 | 番外
用事をしながら、たまたま横目で見てたら、もう一度ちゃんと見たくなって、忘れないうちにメモ。

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BS3 世界遺産 一万年の叙事詩

コメンテーター 松岡正剛

第8集 インダストリー~進化の100年~

19世紀、大英帝国に始まった産業革命、そして資本主義の功罪を産業遺産中心にたどる。イタリア「クレスピ・ダッダ」、ドイツ「エッセンのツォルフェライン炭坑遺産」など。

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今まで、この番組は全然知りませんでした。

産業革命以来、虐げられた労働者の歴史。
イギリスでは紡績工場で子供まで働かされ、なんと彼らの平均寿命は15才。
写真でオリバー・ツイストを思い出しました。
貧困層の子供の問題は、今の暴動までつながってるのかもしれませんね。

一方、イタリアの「クレスピ・ダッダ」という地方都市は労働者にとってユートピアだったらしい。
それを破壊してしまったのはムッソリーニ。

特に歴史好きではないけど、わかりやすかった。
再放送をチェックするのを忘れなければいいけど。

新レッスン7

2011年08月08日 | チェロレッスン
テキストは前回と同じ部分。

最初に私のチェロを試奏され、松脂のつけ方で弓元ギリギリまで使っていないことがバレバレ。
節約した訳ではないのですけど、キワまで塗らない習慣になっていて、
先生を呆れさせてしまいました。

鳴りやすい弓の中央しか使えなくなっていてはだめですね。
曲の流れで、必ずしもそこで弾けるとは限りませんから。

それから、先生は直前まで、濃いレッスンを受講されていたので、
お耳が大変過敏になっておられるようで。。。
私の音が夏枯れか、はたまた夏バテ系だったせいもあり。。。
ショボイ音は聞くに耐えないと、最初から予感はありました。

強弱や、ヴィブラート、レガートや歌うこと以前に
‘チェロのいい音を出しましょうレッスン’になりました。
簡単な曲で、いい音を出す練習。

私のチェロは先生が弾かれるのと私では音の差が大きすぎ。
ガダ兄は、まだ持ち主の私に冷たいのです。

重さが乗っていない原因を探る。
小手先の動きが多い。
肩甲骨を使うという前からの課題。
チェロはやっぱりパワーがいるので筋トレして筋力をつけた方がよい。

いい音を響かせることが出来ると、俄然コントロールがしやすくなるそうです。
汚い音でいくら弾いても上手くなりません。と先生の先生のお言葉。

最初の音を探らない。
音を出す限り、一発で最高にいい音を出すつもりで。
音に関しては、こんなもんかな、で諦めないで下さい。
アリオーソ弾いているのなら、なおさらです。とのこと。

チェロを弾く根源的な問題に真っ向からぶつかっては跳ね返されております。

時々、その音!というのが出るのですが、ほぼ偶然。
早く、感触をつかみ取って定着させたいです。

課題のエクササイズも地道に続けること。

43回目のレッスン

2011年08月03日 | チェロレッスン

アリオーソ

頭と足を動かさないようにしたら、案の定テンポ・リズムが乱れて注意されました。
打つ手はあるのでしょうか。トホホ。

高音部の細かい音符は拍がどこかへ。

それからタイ部分、急ぎ過ぎと言われれば今度は遅過ぎになり、遅過ぎと言われれば早過ぎになる悪循環。
タイになっている拍の頭、きちんとヴィブラートをかけること。
↓このお嬢ちゃんのように。



徐々に遅く小さく、徐々に大きく、など徐々ゆっくり何かするというのが出来ない。
デコボコがないように。

フレーズ出だしの音の変化を忠実に。
mf、mp、p、pp同じような音にしない。
最初出だしの呼吸を整えて弓の早さを決める。

4ポジションより高くなると運指が不慣れで、
変な指のカタチをしていた箇所あり。

フォルテはもっとフォルテに。
しかし、弾きにくい箇所のフォルテは難しいですね。
そう簡単にはできません。

今回、跳躍部分はいつもはずさないし、全体にミスも少ないし奇跡的な出来と思ってたのですが・・・特にお言葉はなし。
這えば立て、立てば歩めで、ますます前途多難!?

途中、思いがけず美しく伴奏を弾いて下さって、ものすごくビックリして音程がグラついてしまいました。悔しい。
↓デュオ参考例


前回の課題だった音の繋がりについては話題になりませんでした。
録音を聞くと、少しマシになっていました。
でも油断大敵。気を抜くと、ブチブチ切れます。

さて、3週間ぶりの先生の赤ちゃん!
めきめき変化するのですね。
顔がはっきり、より可愛くなっていました。
イナイナイバーでにっこり。

コントラバスとチェロ ピアノ

2011年08月02日 | コンサート


才能あふれる若い演奏家達のコンサート。
今の時代、男子がクラシックの演奏家として羽ばたかれたことにまず拍手を送りたくなりますね。
エネルギッシュにどんどん活躍して下さいませ!!!

どうしても横坂源君のチェロを耳と目で追ってしまいます。
溌剌とした演奏に心ウキウキ。
ドビュッシー、ピアノとの対話が面白く、とてもいい感じでした。
ロッシーニもコントラバスとのやり取りが楽しかったです。
今ごろ気がつきましたが、コントラバスのエンドピンは床に突き刺さないのですね。
ゴムのキャップをしたままでした。

コントラバスが主役のコンサートなので、チェロのアンコールがなくて残念!
ウブでシャイなコンサートでした。
もっとやんちゃな部分があってもいいかな。