熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

哀悼

2015年11月17日 | 番外
加古隆クァルテット『パリは燃えているか [Takashi Kako Quartet / Is Paris Burning]』


報復の連鎖にならないのでしょうか。
益々平和が脅かされる嫌な時代になってしまうとは。
人類ももはや進歩できないということ!?

ライブハウスで

2015年11月15日 | 音楽
本番、かなりボロボロ、バラバラ。

人前で話すのが得意なはずの相棒さんの曲紹介、笑いを取る計画もすべったのが悲しい。
「かわいくない七つ子」「ビビリ美音(あらこんな変換!)いえ、ビビリビオン」弾きました。

途中、お客さんの集中力も途切れザワザワ話し声。

ジャズライブハウスでの演奏でしたが、マイクがつくのですね。
デカイ音を出さねばという強迫観念がなくなるのはよかったです。

狭くてワイワイガヤガヤのスペースに気後れ、そしてリハーサルも出来ないのは無理がありました。
客席を一気に盛り上げるジャズの演奏を聴きながら、肩身狭いなぁと逃げ出したい気分。

幹事さんの友達の友達のまたその友達の私は、何の会かもよくわからず参加してましたが、
次々いろんな楽器のプログラムを聞いていくうち、途中、この会についての説明がありました。

発起人さんの「初級のレイトスターターでも演奏が出来るチャンスがほしいね」というのが発端だそう。
ところが10年も会を続けると皆さん、かなり腕前を上げられてレベルが上がりすぎたとか。

年を重ね、メンバーがシニア層になられ、ちょうど私世代。
人の輪が広がり出演者も増えて大盛況。

へ~っと聞いていたら、ドド~~っとNHKにんげんドキュメントの記憶が!

阪神大震災での悲劇のどん底から立ち直ろうする建築家ご一家のドキュメンタリーで、
録画したものの、悲しすぎてお気の毒すぎて直視できなかったほど。
中学生のご長女を亡くされ、彼女の学校が私の母校だったので制服を見ただけでも号泣。
その後もご家族を追った番組を拝見しました。
友人の間でも話題になり、とても元気づけられました。

発起人さんは彼女のお母様で、20年近く前からそのドキュメンタリーで拝見していた方だったのです!
建築家のご主人は、命と環境を守る建築に情熱を注がれ、大病も克服。

明るく話され、演奏できるようになるまで、どれほどの涙をながされたかと思うと。。。
起死回生のドラマを経て、奏でる音楽の尊さに心打たれました。

シニアならではの音楽の役割や、面白さ素晴らしさを体験できました。
それぞれのドラマを上手に語って演奏なさると客席はサッと静かになり真剣に耳を傾けますね。

ドキュメンタリー番組のテーマ曲も忘れられない曲になっていて、お話を聞きながらBGMみたいにメロディが浮かんできました。

加古隆クァルテット『黄昏のワルツ [Takashi Kako Quartet / Waltz In The Evening Glow]』

デュオリサイタル ~ベートーヴェンを弾く~

2015年11月04日 | コンサート
チェロを主たる目的に聴きに行ったのですが、まったく馴染みのないピアノ・ソナタ32番に感動を独占されてしまいました。
何かが天から降りてくると、私の場合、音楽に合わせて映像の世界が頭の中に繰り広げられます。
一種の幻覚か?
2楽章で、雄大な雪景色が浮かんできましたよ。
ピリスさんとベートーヴェンのカッコ良さに圧倒され、ウルウルしました。
ピアノの関心が薄くて、今までピリスさんを聴きに行かなかったのが悔やまれます。
そしてベートーヴェンがエラク現代的な作曲家だったことも再認識です。

ピリスさんが体調を悪くされてプログラムを変更されたそうです。
後で年齢を知ってビックリ。お若い!
お顔はほっそりされてますが、大胸筋、背中の筋肉はしっかり。
若々しくがっちり筋肉質な体型です。
(どっから見てるのだ!笑)

それとピアノの慣習、長時間の暗譜にも驚き。
年齢とともに辛くならないのかしら。
その点チェリストは、定番中の定番でも楽譜を使うことが多くて、ある意味健康的。
(前に座ったら楽譜で手元が見えないのが困りますが)

チェロ・ソナタ3番は、耳馴染みがあるので期待はふくらみます。
やっぱり押しも押されぬチェロの名曲ですね。
某チェリスト氏が、3楽章、出だしめっちゃしびれるとおっしゃるので、
静かに始まるピアノの出だし、耳をこらしていましたところ、アレレ。
始まりの音が・・・また同じ音が鳴った?
アウフタクトだったっけ?
まさかまさかの弾きなおし?
ちょっと個人的にアタフタしてしまったのが残念でした。

あ、それとお隣の席の方、すごい風邪引きで絶えず咳き込むのをこらえている状態。
もう片方のお隣さんも喉をやられているみたいでした。
要注意の季節になりました。



プログラム

ベートーヴェン:チェロとピアノのためのソナタ 第2番 ト短調 op.5-2
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第32番 ハ短調 op.111(ピアノ・ソロ)
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第2番 ニ短調 BWV1008(チェロ・ソロ)
ベートーヴェン:チェロとピアノのためのソナタ 第3番 イ長調 op.69

●アンコール曲
J.S.バッハ:パストラーレ BWV590より 第3曲
ショパン:チェロ・ソナタ op.65より 第3楽章
■出演者

ピアノ マリア・ジョアン・ピリス
チェロ アントニオ・メネセス

ビビリビオン

2015年11月01日 | チェロ
今、フルートさんと組んでトリオに挑戦中。

もうすぐ人前で弾くのですが、なかなか厳しい現実。
レイトスターターの会なのでお気楽に、ということで参加するのですが、
フルートの音が清らかで美しくよく通るので、チェロのトホホな音が際立ちます。
この会でのチェロは初登場だそうで、チェロのイメージを損ねる役回りはイヤだなあなんて。

フルートさんと私の縁を取り持ってくれた同じマンションの住民は喜んで聴きにきてくれるそうで、
「上手でない人の演奏を聴くのが楽しいのよ。」と変な励ましをなさいます。

曲はですね、動揺いえ、童謡とオブリビオンの2曲。
童謡のアレンジもスリリングだし、オブリビオンの出だしのロングトーンは心臓に悪く息が止まりそうに。
すぐにビビリビオンになって、安定走行に試行錯誤する日々です。
普通のよりも1小節長いアレンジなのですけど、長い方がカッコいいということで楽譜通り。

リラックスしないとビビるからと言って、腰をフニャッと楽にしてしまうと絶対ダメ。
丹田を意識して息を吐きながら肩の力を抜いていくといいみたい。
ヴィブラートはナシから徐々に大きくかけてシフトで途切れないように続ける。
音量を次第に大きくするのは、均等な右肩上がりではなく前半できるだけ粘った方が効果的。
弾く前に肩を上下してストンと落として緊張を取る。
ニッと笑ってみる。
これら、考えながら行動するとやっぱりビビリビオン。

何も考えないでスッと入れるように!
そしたら拍がわからなくなって、音符を伸ばしすぎて早くも落ちてしまう。

こんなことに頑張る物好きさが可笑しくなります。

PIAZZOLLA - Oblivion