熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

心機一転

2010年12月30日 | チェロ
ショックを受けた体験レッスンの先生に習うことに決めました。
まさに怖いもの見たさです。
メールでお伝えしますと、即、宿題が出て、指定の本を買いました。
まだ1か月あります。



この本はご縁がありませんでした。
元はロシアのチェロビギナーの子供のためのもの。
出来るところまで弾いてくるようにとのこと。
両手の脱力についてのご注意もありました。

完全に振り出しに戻るレッスン!?
先生が変わるたびに教材が易しくなっていくのはどういうこっちゃ?でございます。
費用対効果に乏しい上達ぶりで、事業仕分けなら一蹴されますぞ。
自分がスポンサーでよかった!
その点、親がかりの子供は大変じゃのう。

さて、簡単なので一応弾けるわけですが、そんなレベルで曲を弾くのが間違いだと言われているようで・・・ちょっと悲しい。
弓の分量、位置やダイナミクスのめんどくさい指示通り正確に弾けているかどうか問われると・・・やっぱりちょっと辛い。
それと脱力もねぇ。

好きな曲を弾けるようになるには、この本を先にマスターした方が近道という先生の説。
ロシアでの実体験で自信がおありです。
そう、ロシア人の先生なのです。
ロシアの音楽教育は日本とまったく違うと、友人に聞いたことがあります。
同じ本を使っても、教え方が違うということなのか興味津々。

はたして異国の頭も体も鈍った中高年に通用するのでしょうか。

先生は日本語が話せないので英語のレッスンですが、奥様が通訳その他サポートして下さいます。

余談

今まで生きてきて、リアルにロシア人と話したことはありません。
会ったこともありません。
いえ、遠目ですが、拝見したことはありました。
1000チェロでのロストロポーヴィチ巨匠です!


40回目のレッスン

2010年12月26日 | チェロレッスン

「トロイメライ」
いつも以上に注意事項満載。
先生も出来るだけ伝えておきたいというお気持ち。
かなり弾きこんでおらる曲にお見受けしました。

この録音は貴重なので、保存版です。

聴くと弾くと大違いで、楽譜は繰り返しばかりで単調。
いかにプロは表現力があるかということですね。
ワタシが弾くと、なんとも退屈なリフレイン。

楽譜のダイナミクス等の指示を忠実に守ってみましょうと言われてよく見ると、
松葉の位置もワンパターンでなく微妙に違っていたとは!
出来ない部分や見落とし部分を拾い出すと、まあ大変。

その前に、まだスムーズに弾けない箇所や音のデコボコもあるわけで。

ヴィブラートの効果的なかけ方まで教わったのですが、
さすがにそこまで神経を使うことは出来ず、左手に関しては別問題を優先。
それは、指がピョンピョン飛ぶこと。
特にフラジオで。
ポジション移動も指板から離れないよう。

今までのフラジオで注意された記憶がないので(記憶がないだけかも)、
尋ねたところ、前後の条件が曲で違いますから、とのこと。

右手は相変わらず同じ注意が多いです。
新規もあります。
気持ちいいのも良し悪し。
前と違ってゆったりした曲だから、気持ちよさそうにボウイングしているけど、と先生。
ついつい弾きすぎ、後の音符にしわ寄せが来ているのに気が付きませんでした。
やっぱいリズム音痴ですねぇ。
スィ~ッと行きたいところを踏ん張る。

出だしはかなり良くなったとのこと。

新年早々、次のレッスンです。

北浜 フレンチ

2010年12月25日 | 食べ物
先の展覧会のあった大阪市立東洋陶磁美術館は、中之島中央公会堂のお隣です。
最寄駅は北浜ですが、この界隈フレンチレストラン多いです。
今まで行ったお店、みんな上等でした。
やっぱり大阪は都会やね~。
ただし、お店の名前が全然覚えられません。

遠来の同業の戦友と忘年会ランチ。
初めてのお店で、今どきのオサレで美味しいフレンチを体験。
ヴィジュアル的にも凝ったお皿のいろいろ。
写真撮りながら食するお客が多いです。
思えば、妙な光景だけど。
かく言うワタシもですが、携帯なのでボケボケでした。

サイトから拝借

仕事の話題は不況で盛り上がらす、彼女の「ダンシャリウツ!?」の話がインパクトあり。
姑さんの膨大な遺品整理に心身共にクタクタになって、やっと復帰したところだとか。
立つ鳥跡を濁さずですねぇ。

帰り「日曜美術館の録画もう一回見てみよっと。」と彼女。
やっぱり一生ファンは録画していた!類トモやね。

ルーシー・リー展

2010年12月24日 | アート
 

三宅一生が彼女の大ファンでコレクターでもあるということで、昔から名前だけは知っていました。
でも実物は初めて。(ちなみにワタシは若い時、一生さんの「一枚の布」に感動して転職したようなもの。)

先日、BSでターシャ・テューダー特集を見たところなので、少しかぶってきます。
完璧を目指さない完璧さ、みたいなところとか、90才越えても女一人で生きるみたいなところ。
最晩年まで延々とモノを作り続けられるエネルギーって、どこから湧いてくるのか凡人には本当に驚異。
物理的に質量のある陶器となると、体力的にも大変なはず。

プリミティブなのにモダンで知的な作品群はとても魅力的でした。
薄くて軽そう、美しいけど安定感はどんなかな、とか手に取ってみたくてしょうがない。
彼女の作品は、眺めるためでなく使うものだと思いました。

あるボールセットを指さし「これ、絶対欲しい!!!!」と叫ぶ女性あり。
モノを鑑賞する時は、欲しいかどうかが一つの判断基準、審美眼と言われますが、
最近、モノが増えるのを嫌うという邪念?が入ってダメですね。

帰って、日曜美術館の録画を見ました。
一生さんと彼女の運命的出会いが再度見ても面白い。
作品の触感に彼女の作家魂を感じて、襟を正すようにして生きてきたそう。
やっぱり触れてナンボですよね。
作品の陶器ボタンでコートを作ってプレゼント。
コートを着て幸せいっぱいのルーシーさんの写真。
このコートを参考に、母にも作ってあげようかなと思って尋ねたら、
あっさり「いらんわ」。
子の心親知らず。

そうそう、彼女が40代の頃、若い優秀な男性が弟子入りするのですが彼の手紙が展示されていました。
完全なラブレターです。(日本語訳あり)
読めませんが、額に入れて飾りたいような、それは美しい筆跡でした。
彼女の返事は抑制されたもの。
彼女の文字は普通に見えました。

人間味あふれる作品に会えてよかった。


アンサンブルのレッスン2

2010年12月19日 | チェロレッスン
弦楽アンサンブルの受講生は、毎回イレギュラーなんだそうですが、
予想通り今回は低弦が多すぎで、新入り2回目の私が余分な感じ。
チェロと同じ楽譜で、コントラバスも復活なのでした。

「あおきどなう」なんですが、
「ブンチャッチャのチャッチャがいない!どうしよう!」
と、メンバーをご覧になってガックリされる先生。

そこで恐れながら名乗りを上げました。
ヴィオラのチャッチャを、重音の上の音だけチェロで弾きます、と。
即、OK。

前回、初参加でアンサンブルも慣れていないので、
お願いしてスコアを半分に縮小コピーして頂きました。

ヴィオラパートを見ていたら、チェロと音域が近いので、
アルト記号をへ音記号にして楽譜を作ったのです。
350小節もあるので、時間かかりました。
今回は手書きでなく、sinさんのところで紹介されていたソフトを使ってみました。

お楽しみ会のようなゆるいレッスンでした。
メロディパートが難しいので、指導はどうしてもそちら重点です。
でも、安定したワルツのリズムは重要なので、チャッチャ弾きはためになります。
音が良く飛んでくると言って下さいました。

つづき

2010年12月16日 | チェロ
次の先生の話題になりました。

某教室の弦楽アンサンブルのレッスンに行って、
ある素晴らしい先生のレッスンを薦められた話をしました。
お名前を聞かれ、ご存じないと思ったらよくご存じでした。

「たぶんフルさんには甘過ぎるでしょう。
出来ても出来なくても、とんとん拍子で先に進むと思います。」

その教室の他の先生方のお名前を言いますと、
この先生が向いていますとアドバイス下さいました。
先生と生徒の相性は大切ですもんね。
それにしても狭いチェロ業界のようで。


フルさんはだいぶ弾けるようになってきた(ホント?)ので、
好きな曲にどんどんチャレンジしたらいいのでは、とうれしいお言葉。

最初の頃は・・・、とジェスチャー混じりで思い出話。
「ここ鳴りにくいねん! エイ~~!」
「ここ移弦難しいねん! バッタ~ン!」
どこで困っているか、一目瞭然の弾き方だったそう。ハハハ。
今は、だいぶ両手、そして顔の表情のコントロールもマシになったとか。

手のかかる中年生徒はもう懲り懲りかな、と先生の本心を知りたいところ。
レッスン再開なさったら、又教えて下さいと申しましたら、
是非是非、と言って下さった。

余談。
レッスン料は毎回お渡しします。
初対面の第一回目、用意したのに忘れて大失態。
お財布からダイレクトにお支払い。
おつり頂いたりしました。大恥

レッスン料の封筒(インクジェット)に気が向いたらプリントしてます。
今回は、これ。

こんなん作るヒマあったら練習せい。

39回目のレッスン

2010年12月14日 | チェロレッスン
私の体調のせいで3週間もあいてしまいました。

さすがに例の曲ばかりでは持たなくなりまして。。。
「トロイメライ」をピアノと合わせられるようになりたいので、
今のうちに教えて下さいとメールでお願い。
言った割には練習不足でした。

今までとは全然タイプが違うので、いい選択だそうです。
先生の模範演奏はとても美しくていいムード!

いかに出だしに柔らかい音を持ってこれるか。
いかに音を滑らかにつなぐことができるか。

弓順や弓の量、スピード、位置について。

次回、もっとちゃんと練習してきます。

例の曲。
メリハリをつけて弾くよう心がけました。
なんだか調子出ず。

フィンガリングの変更を申告しましたら、後の繋がりが難しくなるけどその方が良いと。

転調部分、全部フォルテの表示ですが、どこに虹をかけるか?
「2種類弾いてみますから、どちらがいいですか?」と弾いてみる。
「どちらも一緒に聴こえます。」
もう一度がんばって、やっと微妙な差。

メリハリを出すまでには、道は遠い。。。
フォルテよりピアノの弾き方が難しい!

ああでもない、こうでもないと弾いて試すのは嫌いではありませんが、エンドレス。

一応、この曲は寝かしておきましょうと先生。
こんな言い方もあったんですね。

ボケとツッコミの息も合ってきましたし、何より私のことを良く理解して下さって進めて下さるレッスン。

楽しゅうございます。
レッスンが残り少なくなりました。




つづき

2010年12月10日 | チェロ
体験レッスンで、小説「船に乗れ」を思い出しました。
夏休みのドイツ短期留学の時、主人公はフォーレのエレジーを準備して行ったのに、
ヴィヴァルディのソナタを先に弾くように言われます。
彼にとっては難易度の低い教材なのでムッとしながらも、
楽勝と思っていたら基本が出来ていない、楽器が鳴っていないと酷評されます。
エレジーははるか夢の彼方、曲以前の特訓ばかり受ける、彼にとっては屈辱的な場面。

私も最初にボロボロに言われたので、ちゃんと曲を聴いてもらえないかと思いました。
か弱いアラ還なので甘くして下さったのかしら。
体験レッスンで厳しくしすぎたら、恐れをなして逃げますもんね。

違う先生に見て頂くのは、良い刺激になることがわかりました。

体験レッスン

2010年12月09日 | チェロ
先生のご都合により、近々個人指導をお休みされることになりました。

来春には門下生(少なそうですが)初の発表会をと、先生も乗り気でいらしたのに残念です。
実はそのために例の一曲、粘ってきたのです。
レッスン再開を期待していますが、このブランクもチャンスと考えて某所へ早速体験レッスンへ行きました。

チェロ歴が長引く?と、説明に苦慮します。

初対面の先生にとって、信じられないくらい上達の遅い人間が来たもんだというところでしょうか。
ご自分が確信するメソッドをお持ちのようで、今のまでのレッスンを説明すると全否定されてしまいました。

曲だけ、それも何ヶ月も同じ曲をするなんて時間の無駄。
音階やエチュードをなぜしないのか。
そういう基本を先に身に付けると曲はすぐ弾けるようになる。
何ヶ月もかかるはずがない。
鈴木メソッドや教本については私は評価していない。
型にはめるような演奏になるのが良くない。

うわ~、けんもほろろ。

最初から痛烈パンチで意気消沈し、緊張して曲を弾きました。
注意点は今の先生と驚くほど同じ。
ちょっとホッとしました。
(頑固な欠点ということだけど)

奏法のディティールについては真逆の説もありました。
目指す事は同じでも、その方法はいろいろあるということですね。
要するに曲のイメージにもっと忠実に歌って下さいということなんです。

即フィンガリング変更を言われた箇所、強拍っぽい音色が出しやすく、大変鋭いご指摘。
リズムが肝心な曲だと声に出して歌って下さり、この感じをボウイングに生かしなさいと。
弓のリリースが大切だけど、弦から離してはだめ。
空気を感じるように、余裕を持って。
焦って力んだ弾き方にならない。
もっとテンポを落として弾いた方がよい。
センチメンタルなムードに。

左手、使わない指までいつも固くなっている。

足でリズムを取っているのは体の中に拍がないということ。
その癖はやめましょう。

そそくさと来られ、あっという間に去って行かれました。
無愛想な方ですが、そんな性格だそうです。
教室に指導用のチェロがあり、それを使っておられましたがイマイチです。
私のチェロは、調弦の時、良い音だと言われました。
安物の音ではなかったのか。。。

一応保留ということに。


ピアノ好きに混じって

2010年12月06日 | チェロ
ずいぶん日が経ってしまいましたが、M子さんのピアノ仲間に混ぜてもらって、演奏を聴いたり聴いてもらったり、ついでにディナーもして愉快なひとときを過ごしました。

年齢差、初対面も何のその、楽器は違ってもクラシック音楽の話題は尽きないものですね。
しかし実技になるとかなりのギャップです。
ショパン、バッハ、ハチャトゥリアンの手慣れた演奏と私の初歩的チェロでは、やっぱり人様に聴かせるレベルという高い壁を感じてしまいました。

一弓弾いた途端、音が変、音が違うとうろたえました。
いつもと違う場所なので音や響きは当然変わるのですが。

超珍しく人前で弾くと、真っ先に痛感したのは薄っぺらな音。
安物の楽器の音やん!弦の種類も失敗!と自分の腕を棚に上げたりして。
音楽のことを考えずに、音ばかり気にして弾いてしまいました。
チェロのイメージを壊してしまう。。。という心配も。

今度、会える時までにはもう少し何とかしたいです。
易しい曲でも音質アップ、表現力をアップでチェロの音楽に近づきたいものです。

以上の事を書きそびれていたのですが、チェリスト長谷部さんのblogを読んで思い出して書いた次第です。

引用しますと、

今日久しぶりにスタインウェイの大きなピアノを弾いた。
「フルコン」と呼んでいる(フルコンサートグランドピアノ、の略だろうか)楽器はやはり素晴らしくて、ほんの10分くらいよちよちとバッハの2声の小さな曲を弾いただけで自分までよくなったような気がする。鍵盤を軽く押せば輝かしい音が出る、その労力の少なさと出る音の輝かしさの落差にまいる。チェロはごしごし弾いてもたいした音は出ないのに。


たいした音は出ないのに、のお言葉にびっくりです。
チェロは音符が少なくても一音弾いただけでサマになるもんね!かと思ってました。
いかに音を作り出すのが難しくて労力もいる楽器かということですね。
謙虚な長谷部さんです。